今月は世間でバスの運転手さんが話題になることがいろいろありましたが
昨日乗ったバスの運転手さん、とっても素晴らしい方だった。
もうすっかり日も落ちて雨が降り出して、
1台見送った後にやってきたバスも
相当混んでいましたが、一番最後に乗車することができました。
そのバスは前乗りだから運転手さんの横、
料金箱の前に立つことになりました。
次のバス停で一人だけ下車しました。
降車口はバスの中ほどにあります。
私は最前方にいたから運転手さんと同じ視界を
目にしていたわけですが
前方はなだらかな登り坂
(つまり向こう側から来る人は下り坂)
そこに2台の自転車が坂道を下ってくるのが見えました。
数分前に雨が降り出したので、自転車側も急いでいたようです。
すると運転手さんは
「自転車が前から2台来ているので、注意してくださいね」と
下車する客にマイクで声をかけました。
危ない場面は回避され
とぼとぼとゆっくり歩く小柄な高齢者を運転手さんは確認すると
バスは粛々と発進しました。
混んだバス車内から降りる時、
客にとっては外の様子はわかりにくいものです。
坂道を下る急いだ若者の自転車
夜、雨、下車したばかりの高齢者
そのどれもが不運なタイミングで重なると
接触、転倒事故が起こっていたのかもしれない。
バス会社の本部から渋滞状況を確認する連絡が入るほどの渋滞で
混雑した車内には病院帰りの親子連れも乗っていましたが
彼らは小さな声で静かにお話しながら
渋滞の車内、立ったまま時間をやり過ごしていました。
運転手さんはすべての乗客の安全を確保して運転するだけでなく
降車時の安全も確保して
その前に瞬時に危険因子を察知して、知らせて防止する
とても神経を使うお仕事だと思いました。
無事故で乗車、下車することをまるで当たり前のように思うけど
こういうバスの運転手さんのプロ意識に徹したお仕事のおかげで
安全に移動できている恩恵を忘れてはいけないと思いました。
運転手さんのおかげで
降車した客も被害者にならなかったし
自転車の若者も加害者にならなかった。
普段表には出てこないけれども、
縁の下の力持ち、そういう人々の尊い働きは
もっと光が当てられるべきだとつくづく思う。
こんなおばさん世代になってしみじみそう思うから
今のこどもたちは小さいうちから知ってほしいな。
そういうおかげさまで世の中は成り立っていることを。
posted by Lana-Peace at 10:49|
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