縄文時代後期約4,000年前、四肢麻痺がありつつも
10代後半まで寿命をまっとうすることのできた
北海道の10代女性(入江9号人骨)のお話(※1)を
ご紹介しましたが、
彼女の生きていた場所にぜひ行ってみたいと思い、
2019年6月、1年半越しでようやく
北海道虻田郡洞爺湖町の入江貝塚に行ってきました。
現地で気持ち良い太陽の光の下、
遠くに噴火湾や山を見ながら
風に吹かれて立っていると
どうして四肢麻痺の女性が長い間
丁寧なお世話を受けながら生きることができたのか
いろいろ考えるきっかけができました。
近くの入江・高砂貝塚館には
入江貝塚から出土した
イノシシの犬歯でできた
装身具も展示されていました。
9号女性と直接関係があったわけではありませんが
同じC地点貝塚から出土したものです。
「イノシシ」「犬歯」その部分に着目すると
入江貝塚に住んでいた人々の精神性が
そこに現れているような気がしました。
入江貝塚、こじんまりとしたとても良い場所です。
今は史跡公園として整備されており
実際の貝塚断面や復元住居を見ることもできます。
ぜひ北海道洞爺湖に観光に行かれる方は
その前後にお立ち寄りになると良いと思います。
詳しくはこちらに書きました。
Lana-Peaceエッセイ
病気と一緒に生きていくこと
「縄文時代、四肢麻痺を生き抜いた人
1. 北海道 入江貝塚・後編(現地訪問記)」
http://www.lana-peace.com/1/1-1-102a.html
http://www.lana-peace.com
2019年10月06日
縄文時代、四肢麻痺の女性を大切にお世話した人々の精神性 ―北海道・入江貝塚から考える
posted by Lana-Peace at 16:43| 病気のこどもと家族のために アートから考える病気との共生
2015年11月09日
こどもたちも博物館へ行こう! ベビーカーと車椅子貸出(ソウル・国立中央博物館)
ソウルの国立中央博物館は
ベビーカーと車椅子の貸し出しを利用できます。
かなり床面積広いので、こども連れの方には便利ですね。
そして、いつもは松葉杖のこどもたちにも
車椅子が貸出してもらえるのは嬉しいところ。
1階のカウンターはこんな感じ。

ハングル・英語がわからなくてもOK!
中国語が併記されていますので
一部旧漢字が使用されているけど、
日本人にとってはよくわかりますものね。
@は乳母車貸与、Aは輪椅貸与と書いてあります。

「乳母車」、なんとクラシカルな響きが…
そして「輪の椅子」。なるほど。
Bはマークだから、みんなわかりますね。

当日、通常展示に驚くほどこどもの数が多くてびっくり。
どうしてこんなにこどもがいるの?って。
学校の引率みたいな感じできている方もいらっしゃるし
ご家族連れで来ている方もいらっしゃるし…
通常展示は無料だというのもその一因かもしれませんが。
雨の日のおでかけにもぴったりなのかな?
こどもが「これなに?」「なに?」と
興味を示すものに、大人も「なんだろね?」って
一緒に見ている姿は、いいものですね。
日韓の歴史教育、国の違いで理解のスタンスは違うだろうけど
小さい頃から自国の文化、あるいは他国の文化に触れて
「これなに?」って知ろうとする力は
何らかの形で、きっと大きな発展につながるはず。
それにお子さんが小さいと、ご家族にとってもアートに触れる時間って
いつも使う気持ちの引き出しとは違う引き出しを使うから
きっとリフレッシュになると思うんだけどな。
ベビーカーと車椅子の貸し出しを利用できます。
かなり床面積広いので、こども連れの方には便利ですね。
そして、いつもは松葉杖のこどもたちにも
車椅子が貸出してもらえるのは嬉しいところ。
1階のカウンターはこんな感じ。

ハングル・英語がわからなくてもOK!
中国語が併記されていますので
一部旧漢字が使用されているけど、
日本人にとってはよくわかりますものね。
@は乳母車貸与、Aは輪椅貸与と書いてあります。

「乳母車」、なんとクラシカルな響きが…
そして「輪の椅子」。なるほど。
Bはマークだから、みんなわかりますね。

当日、通常展示に驚くほどこどもの数が多くてびっくり。
どうしてこんなにこどもがいるの?って。
学校の引率みたいな感じできている方もいらっしゃるし
ご家族連れで来ている方もいらっしゃるし…
通常展示は無料だというのもその一因かもしれませんが。
雨の日のおでかけにもぴったりなのかな?
こどもが「これなに?」「なに?」と
興味を示すものに、大人も「なんだろね?」って
一緒に見ている姿は、いいものですね。
日韓の歴史教育、国の違いで理解のスタンスは違うだろうけど
小さい頃から自国の文化、あるいは他国の文化に触れて
「これなに?」って知ろうとする力は
何らかの形で、きっと大きな発展につながるはず。
それにお子さんが小さいと、ご家族にとってもアートに触れる時間って
いつも使う気持ちの引き出しとは違う引き出しを使うから
きっとリフレッシュになると思うんだけどな。
posted by Lana-Peace at 12:08| 病気のこどもと家族のために アートから考える病気との共生
2015年10月03日
ルノワール「赤い服の女」「読書する女」(東京富士美術館所蔵)
先週、東京富士美術館(八王子市)に行ってきました。
Lana-Peaceのエッセイではルノワールの作品を
6回に分けてご紹介したことがありますが、
今回常設展示でルノワールの作品を2点、見ることができました。
ルノワールは50代半ばを過ぎた頃から、
リウマチによる身体の異変が徐々に現れはじめ、
だんだん悪化してったのですけど、
こちらの作品は症状が出る前のあたりの作品。

------*------*------*------*------*------
赤い服の女
ピエール=オーギュスト・ルノワール
1892年頃
油彩、カンヴァス
65.4×54.5cm
東京富士美術館所蔵
------*------*------*------*------*------
そしてこちら1900年頃の作品は、すでに関節の症状が
すでに出ていたと考えられる時のもの。

------*------*------*------*------*------
読書する女
ピエール=オーギュスト・ルノワール
1900年頃
油彩、カンヴァス
56.0×46.0cm
東京富士美術館所蔵
------*------*------*------*------*------
発病前後を比べてみても、
ちっとも遜色ないように見えます。
画家にとって、手指の関節の微妙な力加減を調整したり
思うように絵筆を動かせないことは
大ショックだと思うけれど、
できるかできないかを決めるのは
自分自身の心次第なんだなあ…。
絵の前でそんな風に思いました。
※絵画撮影は職員の許可を得たものです。
Lana-Peaceのエッセイではルノワールの作品を
6回に分けてご紹介したことがありますが、
今回常設展示でルノワールの作品を2点、見ることができました。
ルノワールは50代半ばを過ぎた頃から、
リウマチによる身体の異変が徐々に現れはじめ、
だんだん悪化してったのですけど、
こちらの作品は症状が出る前のあたりの作品。

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赤い服の女
ピエール=オーギュスト・ルノワール
1892年頃
油彩、カンヴァス
65.4×54.5cm
東京富士美術館所蔵
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そしてこちら1900年頃の作品は、すでに関節の症状が
すでに出ていたと考えられる時のもの。

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読書する女
ピエール=オーギュスト・ルノワール
1900年頃
油彩、カンヴァス
56.0×46.0cm
東京富士美術館所蔵
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発病前後を比べてみても、
ちっとも遜色ないように見えます。
画家にとって、手指の関節の微妙な力加減を調整したり
思うように絵筆を動かせないことは
大ショックだと思うけれど、
できるかできないかを決めるのは
自分自身の心次第なんだなあ…。
絵の前でそんな風に思いました。
※絵画撮影は職員の許可を得たものです。
posted by Lana-Peace at 20:06| 病気のこどもと家族のために アートから考える病気との共生