2017年11月04日

朱色の蔦の葉と旅立つこどもの魂  夏秋草図屏風草稿(酒井抱一 作)から考える

東京丸の内の出光美術館で開催れた「江戸の琳派芸術」に
酒井抱一の「夏秋草図屏風草稿」が出展されていました。
東京国立博物館所蔵の夏秋草図屏風の草稿となります。

二曲一双の左隻には薄が風にたなびき、弧を描き
その穂の先を伸ばしていくと、朱色の蔦の葉が。
薄の根元には蔦が絡まるように生えています。

しっかりと大地に生えていた蔦の葉が、緑から朱色に変わり、
やがて風に舞って空に飛んでいく…。
その様子は、亡くなるこどもの巣立つ魂のようでした。



詳しくはこちらに書きました。


Lana-Peaceエッセイ
アート・歴史から考えるグリーフケア
「夏秋草図屏風草稿 酒井抱一 作」
出光美術館蔵
http://www.lana-peace.com/2/2-4-042.html
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2017年09月18日

エンゼル形文字板回転置時計(松本市時計博物館蔵)

19世紀、ドイツで作られた置時計が
松本市時計博物館にありました。
天使が抱える大きな矢の先が、
巡る回転時計の文字板をを示しています。
無垢な表情の天使。
こどもを亡くし、時が止まったように感じる親御さんに、
再び時の刻みを意識させてくれるような気がした時計でした。

詳しくはこちらに書きました。


Lana-Peaceエッセイ
アート・歴史から考えるグリーフケア
「エンゼル形文字板回転置時計
 (松本市時計博物館蔵)」
http://www.lana-peace.com/2/2-4-034.html
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2017年09月01日

「三千米」吉田博――「生誕140年 吉田博展 山と水の風景」東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館, 2017

「生誕140年 吉田博展 山と水の風景」
(東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館)から
生や死について想起させられたものをご紹介です。

雲海の向こうに、まさに今、太陽が昇ろうとする様子。
そこには亡くなったこどもたちが美しい生きる世界がある…
そういう気持ちになれる絵です。


詳しくはこちらに取り上げました。

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アート・歴史から考えるグリーフケア
三千米 吉田博作
(個人蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-033.html
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「光る海 瀬戸内海集」吉田博――「生誕140年 吉田博展 山と水の風景」東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館, 2017

「生誕140年 吉田博展 山と水の風景」
(東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館)から
生や死について想起させられたものをご紹介です。

水平線の向こうには太陽の姿は見えないけれど、その光が海面を美しく照らし出している様子は実に美しいものでした。
見えないけれども、美しさを放つ…それは亡くなったこどもの姿のです。

詳しくはこちらに取り上げました。


Lana-Peaceエッセイ
アート・歴史から考えるグリーフケア
光る海 瀬戸内海集 吉田博作(個人蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-032.html
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帆船 朝日 渡邊版」「帆船 朝 瀬戸内海集」吉田博――「生誕140年 吉田博展 山と水の風景」東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館, 2017

「生誕140年 吉田博展 山と水の風景」
(東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館)から
生や死について想起させられたものをご紹介です。

木版画で描かれた太陽を背にした帆船は、
まるで後光を放つ神仏のよう。
そこから放たれている不思議な力により、
見ている者が守られているかのような感覚を持つ木版画…。

詳しくはこちらに取り上げました。


Lana-Peaceエッセイ
アート・歴史から考えるグリーフケア
帆船 朝日 渡邊版 吉田博 作(個人蔵)
帆船 朝 瀬戸内海集 吉田博 作(個人蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-031.html
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「鳩と少女」吉田博――「生誕140年 吉田博展 山と水の風景」東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館, 2017

「生誕140年 吉田博展 山と水の風景」
(東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館)から
生や死について想起させられたものをご紹介です。

明治43年から44年に制作されたこちらの水彩画。
鳩にえさをあげる着物姿のかれんな少女。
穏やかな空気感もあり、寂しそうな感じもあり。
その少女の姿は明治44年に夭逝した吉田氏の長女だったのでしょうか…?


詳しくはこちらに取り上げました。

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アート・歴史から考えるグリーフケア
鳩と少女 吉田博 作 (福岡市美術館蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-030.html
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2017年02月10日

音符に託した娘との会話 ― 作曲家ベドルジハ・スメタナ

ベドルジハ・スメタナのピアノ三重奏曲ト短調(1855年11月完成)
それは大変心揺さぶられるとても美しい曲ですが
その誕生の裏には実に悲しいストーリーがありました。
1855年9月、突然猩紅熱で長女ベドルジーシカが
4歳の命を閉じてしまったのです。
そこからひたむきに2か月鍵盤に向かった父、ベドルジハ。
娘を思う悲痛な父親の叫びと娘への語りかけが
このピアノ三重奏曲には込められているように思います。

そしてスメタナは5年の間に
妻、長女、三女、四女を亡くしています。


喪失を積み重ねながら
それでも人は生きていく。
その人生は過酷だけれど
きっと天から
しっかりと見守られ、
支えられて導かれているのだと
思うのです。


詳しくはこちらに書きました。


Lana-Peaceエッセイ
お子さんを亡くした古今東西の人々
「音符に託した娘との会話」
http://www.lana-peace.com/2/2-2-025.html
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2015年12月25日

小田和正氏と和田 唱氏による「Heal The World」〜クリスマスの約束2015(TBS)

毎年楽しみにしている小田和正氏の「クリスマスの約束」
2015年分は昨晩より本日未明にかけて、TBSで放映されました。

参加者みなさんのいろんな思いの詰まった歌は、良かったけど
特に今年は小田さんと和田唱さんのカバーされた「Heal The World」
なんだか、とっても、しみじみ良かったなあ……
生と死についてしみじつ伝わるものがあって。


詳しくはこちらに取り上げました。


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アート・歴史から考えるグリーフケア
Heal The World
(小田和正・和田唱 TBS「クリスマスの約束」 2015年)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-025.html
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2015年12月22日

吉田 博「風静」(MOA美術館)

MOA美術館(静岡県熱海市)で常設展示されていた
吉田 博氏の木版「風静」(昭和12年)は
浄土とこの世は一続き、そう想起させるような絵でした。


詳しくはこちらに取り上げました。

Lana-Peaceエッセイ
アート・歴史から考えるグリーフケア
風静(吉田 博・MOA美術館蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-024.html
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2015年10月06日

赤絵手婦人図クラテル(「ときをかける器ロマン展」/ 2015年 東京富士美術館)

解説板によるとクラテルとは
水と葡萄酒を混ぜるための容器だとか。
でも火葬した骨の灰を入れる容器としても
使われたのだそうです。

DSC04900.jpg
※展示品の撮影は職員の許可を得たものです。


詳しくはこちらに取り上げました。

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赤絵手婦人図クラテル
(イタリア アプリア地方出土・東京富士美術館蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-022.html
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ホワイトレキュトス(「ときをかける器ロマン展」/ 2015年 東京富士美術館)

解説板によると、香油や調理用油の容器として
使われていたそうですが、
前5世紀以降の白地のレキュトスは
死者に捧げるための葬祭用として使われたのだそうです。

DSC04907.jpg
※展示品の撮影は職員の許可を得たものです。


詳しくはこちらに取り上げました。

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ホワイトレキュトス
(ギリシャ アッチカ地方出土・東京富士美術館蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-021.html
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灰陶加彩雲気文双耳壺(「ときをかける器ロマン展」/ 2015年 東京富士美術館)

焼成した後に赤、灰、紫色の絵の具で文様が描かれたという壺。
雲気文や鋸歯文の描かれたこのような壺が
華北の戦国時代のお墓に、副葬品として多かったのだそうです。

DSC04913.jpg
※展示品の撮影は職員の許可を得たものです。


詳しくはこちらに取り上げました。

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アート・歴史から考えるグリーフケア
灰陶加彩雲気文双耳壺
(中国出土・東京富士美術館蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-023.html
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2015年06月07日

「ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美(2015年・渋谷)」から考える生と死

Bunkamura ザ・ミュージアムでの展示
「ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美」では、
いろいろと、生と死について考えるきっかけが多くありました。

詳しくはこちらに取り上げました。

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アート・歴史から考えるグリーフケア
時間を取引することは神の領域であるならば…
「ボッティチェリとルネサンス」より考える
http://www.lana-peace.com/2/2-4-020.html
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彩釉テラコッタ「聖母子」(1510年頃, アンドレア・デッラ・ロッビア工房)「ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美(2015年・渋谷)」より

こちらで紹介した
「ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美」ですが
非常に印象的だった作品がアンドレア・デッラ・ロッビア工房の
彩釉テラコッタの「聖母子」でした。
こちらアンドレア・デッラ・ロッビア工房
1510年頃に製作されたものと伝わり、直径42cm。
フィレンツェ バルジェッロ国立博物館所蔵です。

会場で販売されている公式図録の写真ではテラコッタの中心は
灰色がかった白色ですが、
実物は全然違う、みずみずしい美しさを放っていました。

お子さんを亡くされて、苦しい気持ちでいっぱいの時、
心の中がぐちゃぐちゃで、
気持ちのエネルギーがダウンしてしまったとき、
そうした何か心の掻き乱される思いを、
少し緩やかになだめてくれるような力を持っているような
そんな作品に思えました。



詳しくはこちらに取り上げました。

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アート・歴史から考えるグリーフケア
聖母子
(アンドレア・デッラ・ロッビア工房, バルジェッロ美術館蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-019.html
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「ケルビムを伴う聖母子」(1470年頃, サンドロ・ボッティチェリ)

こちらでご紹介した
「ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美」ですが
どの作品も素晴らしかったけど、
思わず帰り際に、その場に戻って、しばらく閉館間際まで
一人で見入ってしまった作品がありました。

1470年頃、サンドロ・ボッティチェリによって描かれたと伝わるテンペラ画
「ケルビムを伴う聖母子」(フィレンツェ、ウフィツィ美術館所蔵)です。
中央の幼子キリストは夭逝したT君にとてもよく似た眼差しだったから。


詳しくはこちらに取り上げました。

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アート・歴史から考えるグリーフケア
ケルビムを伴う聖母子
(サンドロ・ボッティチェッリ, ウフィツ美術館蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-018.html
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2015年03月21日

伝東大寺写経工房 華厳経 ((二月堂焼経断簡), ポートランド美術館所蔵)

ポートランド美術館には二月堂焼経断簡が展示されていました。
寛文7年(1667)、東大寺二月堂のに火の手が上がった
焼け跡から発見された『華厳経』の断簡。

大切なものは時間や空間を通り越して、存在し続けるのだと
改めてそう感じずにはいられません。
それはたとえば、先立ってしまったこどもの魂のように。

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詳しくはこちらに取り上げました。

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アート・歴史から考えるグリーフケア
伝東大寺写経工房 華厳経(二月堂焼経断簡)
(アメリカ ポートランド美術館蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-017.html
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2015年03月20日

聖性の世界が詰まった空間 Madonna Surrounded by Saints (Follower of Bernardo Daddi, ポートランド美術館所蔵)

ポートランド美術館に展示されていたtriptych
(3枚続きの絵画が三面鏡のようにつながれたもの)は
死後の世界に通じる聖性がぎっしり詰まった空間のように感じられました。

DSC00498.jpg
※写真撮影は職員許可あり。


詳しくはこちらに取り上げました。

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Madonna Surrounded by Saints(The Aldobrandini Triptych)
(Follower of Bernardo Daddi
アメリカ ポートランド美術館蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-016.html
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こどもの魂の持つ美しい輝き Madonna and Child with Donors (Cecco di Pietro, ポートランド美術館所蔵)

ポートランド美術館に展示されていたこちらの聖母子像
600年以上前に作られた物ですが
聖母マリアの膝の上で抱かれたキリストの後光は
微細な曲線と穴で作り出されています。
先立ったこどもたちの魂も、こんな風に美しい輝きを
もっているような気がしてなりません。

DSC00500.jpg



詳しくはこちらに取り上げました。

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アート・歴史から考えるグリーフケア
Madonna and Child with Donors
(Cecco di Pietro・アメリカ ポートランド美術館蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-015.html
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2015年03月19日

海の波に通じる魂の永続性(Marine, William Trost Richards, ポートランド美術館所蔵)

ポートランド美術館(アメリカ・オレゴン州)の中でも
私にとってもっとも印象深かったのが
William Trost Richards氏の作品「Marine」です。

そこに描かれたいくつもの波は
懐かしいこの世の家族に会いに来た
先立ったこどもたちの魂のようです。


DSC00515.jpg


詳しくはこちらに取り上げました。

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アート・歴史から考えるグリーフケア
Marine
(William Trost Richards・アメリカ ポートランド美術館蔵)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-014.html
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2015年03月15日

中野坂上 中本一稲荷神社の桜

丸ノ内線中野坂上駅から新宿方向に向かって青梅街道の下り坂の途中、
左側にスーパーのライフとデニーズの中間あたりに
中本一稲荷神社があります。
急な階段の上にある小さな祠です。
そこの神社を守るかのように美しい桜が植えられています。
近くに住む妹が、ここの桜、見頃だよと教えてくれたので
今日、お昼に行ってみました。
寒桜?かと思いますが、美しく咲いていました。
このエリアでは、ここの桜が咲くと
「あぁもうすぐ本格的な春が来るなあ」という感じ。
春の神様が一足先に、この桜を訪問しているかのようです。
毎年、数週間後に神田川沿いの桜が一斉に満開になります。

今日は父の命日でした。
26年前、父は空に帰ったわけですが、
あの日も今日みたいな晴れの日で、空の高く感じられる日でした。
この桜を見上げると、父は空の向こうのどこか平安で幸せなところで
今、過ごしていると、強く確信できてくるから不思議です。
遺された者にとって、命日のような日は
美しい開花のエネルギーを近くに感じ、知ることによって
生きている者の、心がリチャージできるような気がいたします。

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posted by Lana-Peace at 18:10| ☆ アートから考えるグリーフケア
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