2018年02月19日

力が湧かない時に……

我が子の病状が思わしくない時、
親御さんはいくら気持ちを奮い立たせようと思っても、
うまくいかない時もある。
だって、親だって人間だから。

でも、そのまま心は低空飛行、彷徨った気持ちのままで
こどもに向き合い続けるのか……?

あるお母様は3つ方法を考えているそうです。
いつもの方法をやってみて、
それでもダメなときは2つ目の方法をやってみて
それでもダメなときは3つ目の方法を試してみる。

3つ目の方法は普段簡単にはできない方法なのだけど
さすがにその3つ目をやると、元気が湧いてくるそうです。
たとえ向かい合う病状に好転する変化が見られていなかったとしても
お母様の気持ちは上向きになる。
充電できて、頑張ろうって。

周りから見たら「あのお母さんはいつも前向きだ」「いつも元気だ」
「あの人は特別だから、そんな風に頑張れるんだ」
そう思われているかもしれない。

でもでも、特別なんかじゃない。
気持ちの浮き沈みを日々経験しながら
それでもいくつものやり方で心のお手当をして
前向きな気持ちを維持できている。

無理してわざわざ?
どうして、そこまでする必要ある?
そういう声もあるのかもしれない。

でも、前向きな気持ちでいたいと思うのは
お子さんのため。
めそめそ、泣いているママもママだけど
ずっとずっと泣いてばかりでは
お子さんもどうしていいかわからないものね。
せめて自分から良いパワーをお子さんに
移してあげたいって思っているから。

お子さんの見えないところで泣きはらして
幾通りもの方法で自分の気持ちをメンテナンスする。
彼女のその姿を想像したら、
なんだか心がジーンとしました。

はじめから強い人なんて、どこにもいない。
みんな、見えないところで努力して強くなっていく。


きっと元気になりますように。
新しい治療、それがお子さんの健康を掴み取る
後押しのきっかけになりますように……。

2018年02月16日

赤ちゃんの選んできたプレゼント

それまで病気とは無縁のお子さんだったのに
ある日突然、あれ?と思って、検査して
思いもしなかった病名を告げられたら…
親御さんの衝撃は計り知れないほど大きなものだった。

でもお母様こう思ったんですって。
今こうしていても、病気という事実は変えられるわけじゃないのだから
茫然と立ちすくんでいるわけにはいかないって。
変えるためには前に進むしかないって。
そう思ったのだそうです。
病気なら、治すしかないって。
もちろん最初は涙が溢れたけど。
でも気持ちのギアをしっかり入れ直した。

そして夫婦でお子さんをしっかり守っていくには
「同じ方向、一緒に向いて頑張っていかなくちゃいけない。」
そう思ったのだそうです。
ささいなことで言い争うような、そんな時間はないと。
そしてもちろん親だって人間なのだから
夫婦ともども気持ちは大きく動揺するけれど
相手がダウンしてしまわないように
お互いのこと気遣って、一緒に頑張っていくぞって、って彼女は心に決めた。
それはご主人への強い信頼と愛情が根底にあるのだけど。

そして、どうしてうちの子?
そういう風に考えるのではなくて
この世に生まれ出る時に、赤ちゃんがみんなそれぞれ選んでくるプレゼント、
その中で他の赤ちゃんが選ばないようなプレゼントを持ってきた我が子は
なんてすごいんだろうって思って、
だから赤ちゃんのことみんなで支えて守って
きっと笑顔で退院するぞって誓ったのです。

彼女の話を伺いながら、
何と強くて、すばらしい母親なのだろうと思いました。
強さ、それはへこたれないとかそういう強さだけではありません。
自分の心だっていっぱいいっぱいなはずなのに
お子さんのことを考える心の他に、ちょっとある余裕の部分は
パートナーへの気遣いとか、おうちに残してきているきょうだいのこととか
そういうことでフル回転させている。
彼女の強さはそういう心の度量の大きさに基づくものなんだろうなあ。


新しい治療を始めて、元気になろうね。
あなたのことを家族みんなで待っているよ。
お兄ちゃんもお姉ちゃんも、
みんな協力して、頑張っているよ。
お姉ちゃんは小さいママみたいになって
うちのことお手伝いしてるよ。
お兄ちゃんはママを心配させないように
明るい声で電話に出てくれる。
もちろんママはお兄ちゃんのそういう優しい気持ちも
全部お見通しだけどね。

あなたが元気になったらパパとママは
あなたにきれいな海を見せてあげたいんだって。
みんなで絶対行こうねって、励みにして、
これからの治療、頑張るぞって

きっとうまくいくね!新しい治療。
病気というプレゼントを持って生まれてきたあなたは
1年後、元気になって一回りも二回りも大きくなって
みんなに新しいプレゼントをあげよう。
あなたが元気になって、みんなと一緒に暮らせるささやかな日常
それが一番のプレゼントだから。
ママはそれを何よりも楽しみに待っているよ。

2018年02月13日

意思の力が引き寄せる未来

意思の力は人の運命を変えていくのかもしれない。
たとえ、余命厳しいと告げられた人であっても。

4カ月前、それはあるお母様にとって
人生最大の覚悟を決めた日だったのかもしれない。
もしかしたらこれからの日々は
お子さんの人生、カウントダウンに終始してしまうかもしれないと。

でも、でも

彼女は大事なお子さんがこれからどういう人生であろうとも
今の時間を大事にしようって思った。

そして、思考を変えようと努力していった。

どうして、うちの子だけ?
そんな風にネガティブに、世の中斜めに見るのではなく
いろんなことに「あーありがたいな」って感謝して。
お子さんの周りにある空気の中、
分子一つ一つにも、
ありがとうって、感謝の気持ちが伝わるかのように

そういう時間の積み重ねが、たぶん見えない何かを
突き動かしてきたのだと思う。
それはお子さんを苦しくて、辛いという時間のとらわれから解き放ち
癒しの力をかき集めてお子さんの元へ集約する
そういう何か新たな状況が作られるように。

私が彼女の立場だったら、あんな風にできるかな?
いや、それは無理。
もっと周りを羨ましく思ったり、
八つ当たりしたり、心がとげとげしていたことだろう。

だから、私は彼女のこと、本当にすごいと心から思う。
そしてお子さんと彼女とご家族に
平和な時間とハッピーな気持ちになれる一時が
もっともっと多く生まれますようにと願わずにはいられない。

変われる人って本当に強い。
こうありたい、人は誰もがたくさんの望みを抱えているけれど
そうなるための努力を続けられる人はとても少ない。
できるわけない、とか、できないよと諦めるのではなくて
できるように頑張ってみるか……、
そういう風に頭をスパッと切り替えられる人は
その時点でもうすでに望む方向の道の半分まで
ビュンっと進んでいるのかもしれない。

彼女の話を伺うと、いつもそう私は励まされる気がする。

2018年02月09日

生きる力の芽を育てる夫婦

先日、あるお母様が見せて下さったお子さんの成長記録のフォトブック。
これまでずっと撮りためている写真、その数は
恐らく1万枚は軽く超えているのかもしれない。
その中の選りすぐりの1枚、1枚が
ページを飾っているのです。

この数カ月の1冊は、これまでの数カ月単位で更新してきたフォトブックの中でも
格別な思いの1冊だったと思う。
なぜなら、もしかしたら、お子さんとお別れになってしまうかもしれないと
ご両親は覚悟していた時期だったから。

フォトブックの中のお子さんは
調子悪いのだなあと伝わってくる表情の時もあったけれど
でも、あれ? あらー!というように
だんだん、本当に、だんだんと瞳の奥に力が宿ってきているのがわかります。
不思議な強さです。
入院生活という限られた環境であるにもかかわらず
ご家族がもたらしてくれる極上の良い質の時間によって
お子さんの生きる力の芽が、大事に育ち
いつしかその芽から新しい双葉が開いてきたよ、という感じ。

そして、力を宿したお子さんの瞳のこちら側には
必ずカメラやスマホを持っているパパやママがいるという事実。

シャッターを切る瞬間、
それはパパやママにとっても
心が動いた瞬間でもあるね。
ということは、1万回以上、心動いたっていうこと!


いろんな力を秘めている彼の命は
いろんなことを教えてくれる。


あなたに、もっともっとたくさんの幸せが
降り注ぎますように。

2018年02月06日

夢は叶えるためにある

お子さんが赤ちゃんの時、1万人に1人の病気ですと言われたら
これからどういう人生歩むことになるんだろうと
親御さんは心配や不安が尽きないかもしれません。
でも、お子さん本人は親が感じるような気負いを
感じていないのかもしれません。
生まれた時から、物ごころついた時から
自分はその病気と一緒に生きてきているから。

先日お目にかかったある女性
赤ちゃんの時から、まさにその1万人に1人の病気であったのですが
小学生の時に憧れた夢、
それを親御さんは「やりたいなら、挑戦してみれば!」と応援してくれて
彼女はその夢に向かって頑張り始めたそうです。
それは学校生活と両立させるうえで大変だったけど
それでも「好きだから、頑張れた!」と振り返ります。
そして、いろいろな人の中で自分もその夢に向かって頑張る時
必ずしも楽しいことばかりではありません。
時には苦言を呈されることも。
それでも、彼女はめげません。
「その方が、自分が成長できるから!」

私が学生だった頃、そんな風に思えたかなあ。
無理、無理。
すごく落ち込んだり、嫌な気分になったり、すねたり。
だから、その彼女のこと、とても眩しく思えました。

そして夢に向かって頑張る途中、
自分が思いもしない自分自身と向き合うことになると
「新しい発見ができた!」って思うんですって。

素晴らしいなあ。
彼女の話を聞いて、思いました。
「夢は叶えるためにある」と。
夢を持つことは誰にでもできる。
夢を夢のままで終わらせることは誰にでもできる。
でもその夢を叶えるために努力することは
こんなにも人をいきいきとさせ、成長させるんだって。

1万人に1人の病気
それはもしかしたら、病気と同時に
特別な素晴らしい能力を
1万人のなかの1人として
同時に授けられているのかもしれない。
いろんなことに乗り越えていく力強さ、という能力を。

新しい治療、その話の前には
彼女も足が立ちすくんでしまう様子。
でも、でも。
私は思う。
あなたがこれまで歩んできた道は
一歩一歩とても堅実で着実で
だからこそ、今のいっしょうけんめいで、
チャーミングで、キラキラしたあなたを作ってきた。
そしてこれからあなたが時間をかけて
新しい治療のことを少しずつ理解していけば
きっと、あなたに新たな可能性と道が開くと思う。

あなたがどういう治療の道を選んだとしても
あなたが向かい合う大きな試練と決断が
あなたにより一層の大きな幸せをもたらして
あなたの夢がぐんと近づきますように……!

2018年02月01日

なんとかなる。なんとかならなきゃ、なんとかする。

医師から病名を告げられて
信じられなくて、途方に暮れて…
そんな時、他の家族はどう乗り越えてきたんだろう。

「なんとかなる。」
そういう気持ちで頑張ってきたというあるお父様。
そう思っても、それ以上に大変な状況が起こってきたとしたら…
と尋ねてみると、何の気負いもなくサラッとおっしゃいました。
「なんとかならないのなら、なんとかする」のだと。


「なんとかなる。」
「なんとかする。」

そのお話を伺って、すごく心の中がジーンとしました。
そして思わず何度も心の中でそれをつぶやいてみた。

どんなことが起こっても、
気持ちの中で、希望を見出すことが難しい時でも
そのまま、そこで絶望するのではなくて
「なんとかならないんだったら、なんとかする」
それは開き直りではありません。
決して、言葉遊びなんかでもありません。

「なんとかする。」
そのためには自分は何ができる?
お父様のそういう思考はとても力強くて
素晴らしいなあと思いました。

私はそのお父様の年の頃、
はるか昔のことになってしまうけれど、
そんな風に強く、たくましく、問題に向かい合えていただろうか?
いや、いや、とてもそんな強さはなかった。
すごいなあ。
一本心の芯柱がすーっと立っている。
無理しているわけでもなく、
きっと今まで生きてきた姿勢の積み重ねが
今の瞬間に集結しているのだろうと思う。

清々しい笑顔と共に、
「なんとかならないなら、なんとかする」とおっしゃったお父様。

お子さんに起こった病気
もちろん当初は本当に気持ちが揺れたそうですが
本来の強さを取り戻せたのは
我が子をとにかく守りたいから。
そしてショックを受けている奥様のこともしっかり守りたいから。

お子さんのことも、奥様のことも
しっかり、しっかり守って
いつかお子さんが元気になって退院できる幸せを
もう手の中に掴み取っているように思いました。

強く思い描く幸せ像に近づくために
「なんとかなる。なんとかならなきゃ、なんとかする。」
そのお父様、本当に名言だわ!

どんなことが起こっても、
そこでくじけるのではなくて
そこから這い上がって行こうとするお父様。

お子さんがどうか元気になりますように。
そしてお父様のぶれない心の芯の強さが
これからもますます増していきますように…



あなたが元気になったら
パパは家族みんなで冬の雪山にも夏の海にもでかけて
元気いっぱい楽しく遊べることを願っているよ。
パパはスポーツの達人だから、きっとあなたもびっくりしちゃう。
そしてパパみたいに溌剌とスポーツができるようになるだろうね。
きっと。
そうなれるように、今は踏ん張り時。
一日、一日、頑張っていこう!
きっと元気になれる、って信じてね!

2018年01月27日

言霊の力

医師からお子さんの病状が厳しい状態であると説明を受けて
親御さんはがっくり。これからどう希望を見出して良いかわからない……
そんな時、親御さんだって人間だから、
気持ちを奮い立たせることがなかなかできない。

そういうところから這い上がって、
今はスキップしたいような気持ちで
お子さんの待つ病院に向かえるようになったお母様。
一体何が起こったのか?

それは価値観を大きく変えたことが転機になったのだそうです。
毎日「OOちゃん、今日も絶好調だよ!」って言い続ける。
もちろん世間的な絶好調の基準なんかじゃありません。
医学的に見たらきっと絶好調とはとても言い難い状態。
でも、そのおうちでは絶好調の基準を下げたんですって。
うちにとっての絶好調、を見つけて。
元気いっぱいが100%としたら20%でもう十分、絶好調だって。
「OOちゃん、今日も絶好調だよ!」そう言うと
お子さんは「フフ」って笑ってくれるんですって。

医師は悪いところを見つけて、それを治すのが仕事。
だから医師から説明がある時に、どうしてもその内容は
「どこが、どう悪いか」の説明に終始してしまう。
でもそのお母様はこう考えるんですって。
「何か1つでも良いこと(正常範囲内のこと)があるはず」
それを自分で見つけ出す。
検査結果の中から何か1つでもないかと。
自分で分からない時は、医師に尋ねてみる。
そしてお子さんの耳元で
呪文のように唱えるんですって。
「今日は△△は良かったんだって。良かったねえ。絶好調だね!」

パパやママはお医者さんから話を聞くといつも泣いていて
自分がうちに帰れないのは、自分のせいなんだ、
パパやママがベッドサイドで悲しい顔をしているのは
自分のせいなんだ、そんな風にお子さんが思うのは
絶対に嫌だと思ったから、
そのお母様はいつもお子さんを明るい言葉で包むんですって。
お子さんが「自分はもう駄目なんだ」って思いながら
人生を終えることになってしまうのは嫌だから
「パパやママが絶好調って言うんだったら、大丈夫だよね」
って幸せな気持ちで過ごしてほしいって思ったから。


そのうち段々、お子さんの病状が安定していって
ますますそのお母様は自分が持つポジティブな気持ちと言動が
我が子の命を守っているんだって確信できたそうです。
もちろん緩和医療の先生が細やかに治療を調整してくれるから
お子さんの病状が安定していること、
それもお母様は重々承知です。
その先生に厚い信頼を寄せている。

余命を告げられていたお子さん。
だけど、無事にお誕生日も迎えられた!


決して現実逃避しているんじゃない。
お子さんに嘘を言っているわけでもない。
現実をどう捉えるのか、それを変えただけ。
それぞれの認識が変わることにより、生まれ出る感情も変わっていった。

自分の世界は自分の認識が作り上げていくもの。
改めてそう思いました。そして言霊の力も。


居心地の良い雰囲気の中に入ると、
何か心が落ち着いて、楽しい気持ちになっていきます。
それは大人だけでなく、こどもだって全く同じ。
その居心地の良さを作り出せるのは親御さんなんだと思う。

薬とか医療行為、それは病院に任せよう。
だってそれが病院側の仕事なんだから。
「親は何もできない」そんな風に思わないで。
まだまだできることはたくさんある。
親だからできることがある。

絶好調だね!
そうお子さんに言えるのは親だもの。

そのお話を伺いながら、じーんとしました。

どういう雰囲気に包まれてこどもが過ごすのか。
どういう気持ちのままこどもが過ごすのか。

2018年01月22日

今日の一歩とつながる未来

それまでの人生、自分の幸せの追求よりも、他人の幸せを目指して
いつも努力家で、前向きで情熱を持っていたお母様。
でもお子さんの病気、普段聞いたこともないような
病名を告げられた時、これから先の道程を考えると
思考回路がとまって、途方に暮れてしまう…。
「どっちを向いていいかわからない」そう涙した彼女の気持ちは
本当に心から正直な気持ちだと思う。

そういう時は、心の中に湧き上がってくる気持ちは
溜めこまないで話してしまおう。

そして目の前にあることを、一つずつ、文字通り
一つずつやっていけば、必ず道は開ける。



それは私自身の経験からも言えるのです。
5年前、私も同じような気持ちになりました。
そして手術が終わって数日経った時、
妹が不思議な経験をしたことを教えてくれました。
私がまだ20歳の頃に、10日ほどの闘病で亡くなってしまった
私の父親からのメッセージが届いたのだ、と妹は言いました。
一つずつ、やっていけば大丈夫だと。
テレパシーのようなそういう感じで送られてきたメッセージ。

その言葉を聞いた時、
これからどう考えていいかわからなかった自分の心から
暗雲がすーっと晴れていったような気がしました。
そして、迷った時は「一つずつ」それを思い出すようにしました。
一つずつ何かクリアしていくと、
それは自分の自信につながっていきます。
それは決して大層な自信とかそういうものではありません。
自分は何一つ越えられないように思っていたところに
「ちょっとずつなら、もしかしてできるかも?」
そんな風に思える、そんな小さな小さな感情です。


すべての物事は小さな要素で構成されています。
まるで点描画のように。
その一点、一点がいずれ時を経た時に大きな絵になっていくのです。
今日の一歩は決して小さな一歩ではない。
あなたとお子さんが踏み出した一歩は
「治る」という結果、成果に一歩近づいたということなのだから。
それはとても大きな、そして着実な一歩なのだから。

医師から提示されるいくつもの選択肢。
その中であなたがこれだ、と思えるものを選べばいい。
もしも一つしか治療がなかった場合、
そこに不安があるならば、とことん医師に質問すればいい。
そこで理解と納得と合点を得たあなたは
以前のあなたよりも数段パワーアップして
お子さんのそばに寄り添うことができるのだから。

あなたの人生、きっとその半分は
他人の幸せを追求するために身を捧げてきた人生。
あなたはあなたの利益を追求するのではなくて
誰かの幸せのために力と時間を費やしてきた。
そういう生き方をしてきたあなたを、私はとても尊敬する。
と同時に、あなたがこれまで行ってきた他者への善は
これからあなたとあなたのお子さんが幸せになれるように
何百倍もの御恩返しとして力を伴って返ってくると思うのです。
過去のあなたが未来のあなたを助けてくれるのだと思うのです。

2018年01月21日

泣いても治るわけじゃないから…

お子さんが1万人に1人の確率の病気だと
もしも医師から言われたら
「どうして我が子が……」と
信じられない気持ちと愕然とする思いが交錯することでしょう。
初めはその事実が受け止めきれなくて
どうして、どうしてと涙で自問自答を繰り返したお父様。

でも、いつしか「どうして?」と考えなくなったのだそうです。

「泣いても治るわけじゃない。
 じゃあどうしたら治るか、それを考えるようになった。」

誰かに言われたわけでもない。
こうしろ、ああしろと押し付けられたわけでもない。
自分で自然に。
苦悩の時間を重ねて、涙が枯れるほど泣いたから
そういう境地に達したのかもしれない。

そのお父様、とても凛としていました。
悩んで、落ち込んで
見つけ出した道だから、
生まれてきた強さなのだと思う。

仕事でどんなに忙しくて、大変で、疲れていても、
家にいる時は、こどもに向き合う時間を大事にするのだそうです。

「仕事で外に出ている間、こどもの世話をしているのは妻ですから」

はにかむような笑顔でそうおっしゃったお父様。
そんな風に普段自分の知りえない奥様の大変さも
ちゃんと考えていたわる気持ちがあるお父様。
強さの裏には大きな優しさがいっぱいです。


新しい治療、きっとうまくいく。
あなたが元気になっておうちに帰ってくることを
お兄ちゃんも待っているからね。
そしておうちに帰ってきたら
お兄ちゃんは、お気に入りの絵本を
あなたにいっぱい読んでくれるよ。
お母さんやお父さんがお兄ちゃんに読んでくれたように。
あなたに読んでくれるよ。
どうか元気になりますように。

2018年01月16日

覚悟が生み出す新たな境地

医師からお子さんの病状について厳しい説明が行われた時
親御さんは頭の中が真っ白になってしまうけれども
でも、たとえばその話によって自分が潰されてしまうのではなくて
そこから親御さん自身が気持ちを仕切り直しするって大事ですね。

医師の説明に対して「とても自分はそういう見方を納得できない。
もっと違う見方があるんじゃないか?」
そんな気持ちが沸々と湧き上がるってくるのも事実。
でも医師の説明を全面否定するというわけではなくて
「ある視点から見たらそういう見方(可能性も)もあるんだな」と
淡々とそう考えて、「そんなに悪いんだったら、
今この状況で幸せになるためにはどういうことができるか?」という
考え方を持つことは、自分の潰れそうな心のバランスを保つうえで
必要なことかもしれません。

あるお母様が教えてくれました。
「陰の覚悟を持つと、陽の覚悟ができる」のだと。
名言だなあと思いました。


医師の説明によって「命は有限である」という事実に
あらためて気付かされ、ふと我に返った時
じゃあ、自分たちに残された為すべき、目指すべきことは
「もっと幸せになること」
そんな風に大切なものがはっきりしてくると
雑踏の中に突然放り込まれたような気持ちから
いつしか静寂と光が訪れるのかもしれない。
そして前向きな境地が開けてくるのかもしれない

そして今手の中にある幸せ、
うっかり見過ごしてしまう小さなものまでもが
とてもよく実感できるのだろうと思います。


そのお母様、優しさと凛とした強さが同居しているのは
陰の覚悟と陽の覚悟のおかげなのかもしれない…と思いました。

お子さんとご家族にもっともっと幸せが感じられる時間が
増えますように…。

2018年01月13日

天国の砂

精一杯頑張って、旅立った後のお子さん、
何年たっても、その悲しみが色あせることは決してないけれど
あなたは決して一人ぼっちじゃないから。

あなたの心に辛さや苦しみの穴が開くたびに
お子さんは天国から急いでやってきて
天国の砂を穴にせっせと詰めてくれているはずだから。
あなたが元気になった時には消えてしまう天国の砂。

だから、悲しい時はうんといっぱい泣いて
その後は、お子さんがリュックにいっぱい砂を詰めて
スコップ持って、あなたの所にやってくること想像してね。



Rちゃん、ママのことしっかり守ってね。

2018年01月12日

食がもたらす自信と笑顔

食べた物は身体を作る、その事実はとても当たり前のことだけど
お子さんの病気の治療中、その影響で食欲が落ちてしまって
なかなか食が進まない時の親御さんの心は
一口、一口にはらはらしてしまいます。
あと、もう一口食べてくれたらなあ。。。

そんな思いで病院の栄養士に相談したお母様。
お子さんが食べれそうなメニューに変わって
お子さんがそれを食べたことを、嬉しそうにお話されていました。
大事ですね。専門職への相談は。
食べ物の持ち込みが許可されていない入院施設では
病院から出される食事は文字通り、こどもにとって、命をつなぐもの。
もちろん栄養満点の点滴はあるだろうけれど
やっぱり、自分の口から食べる食事は格別だものね。
栄養だけでなく「今日は食べれたぞ」っていう自信を
生み出してくれるものね。
お母様が一歩、踏み出したことによって
栄養状態の改善だけでなく、お子さんの自信ややる気を
促してくれることにつながるものね。
昨日と違う今日、そういう自分にお子さんは
気付けるものね。


食は基本。
だけど、案外ないがしろにされがちかもしれない。
どんな治療をするか、新しい薬を使うか……
そういうことばかりに気をとられてしまうけれども、
食べて、寝て、遊んで、学んで
こどもはそうして大きくなっていく。

あるお母様のお話を伺って
その基本中の基本に立ち返ることができました。


新しい治療、きっとうまくいく!
あなたが元気になることを、みんな応援しているよ。
元気になったらトーマス乗りに行かなくちゃね!

2018年01月05日

医師からもらった立ち上がる力

それまで元気だったお子さんが
あれ、風邪ひいたのかな?
そう思ったいたら急に具合が悪くなって
病院も次々転院しなければいけなくなって
これは現実なのか、夢なのかと
とても受け止めきれない時
医師から手の施しようがない、と言われ
愕然としたご両親。

そんなお母様が気持ちを切り替えられたのは
ある医師の言葉がきっかけだったそうです。
唯一の手段として説明されたその治療法
そこに踏み出せば、希望が見いだせると思えたそうです。
「ああ、もうこれしかない…」じゃなくて
「ああ、まだこれがあるぞ!」っていう発想ですね。
そこからは、とにかくポジティブに、ポジティブに過ごそうと
されていました。驚くほどに。
とても数日前、絶望の淵に立っていたとは思えないほどに。

後でその医師にお話を伺ったら
何か特別な励ましの言葉などを伝えたわけではなくて
医師として治療の説明を行っただけなんだけどなあ…。という感じ。
でもきっとそこには、お子さんを救いたいという医師の真摯な気持ちや
一生懸命さや誠実な実直さが伝わったんだと思う。
決して飾る言葉をちりばめていたわけではなくても。
むしろそんな言葉が必要なのではなくて
治療に伴うポジティブなことも、ネガティブなことも包み隠さず話して
でもネガティブなことがあったとしても、
それを覆していく治療法もあるのだということもちゃんと話して。
その子の命を救うために医師は最大のリスクを背負いながら、
それでもそこに挑んでいくのだから。

この医師に我が子の命の行く末を託せるのかどうか……
それはやっぱり実際に会ってみてその場の空気感で
心の中に湧きあがってくるものだと思う。
そこで気持ちが固まれば、あとはみんなで一緒に
元気になることを心に掲げて頑張るのみ。

そういう医師との出会いは、お子さんと家族にとって
何より大事だと思うのです。


お母様の笑顔、溌剌としていました。
我が子の回復、自分たちはしっかり手につかむぞっていう気持ちが
溢れていました。

新しい治療きっとうまくいく!
お兄ちゃんもあなたの帰りを待っているよ。

2017年12月26日

真理に立ち返って生きる力を得た少年

今日はとても嬉しい。
すごくすごく嬉しい。
東京の空は雲一つなく、青く澄み渡っているのだけど
そんな清々しい気持ち。
なぜならYくんのお誕生日だから。
2カ月とちょっと前、Y君のご両親はY君に残された時間が
ほんのわずかだろうと医師から告げられた。
ご両親が選んだのは医療機器に囲まれた
先進的な医療が受けられるICUではなくて
そばで落ち着いてゆっくり過ごすことのできる病棟での時間。
ご両親が目標にしたのはまずは1週間。
どうか週末が越せますように……って。
そんな風に心の中で願いながら。
彼等が過ごした時間は絶望と悲壮感漂う時間ではなく
とてもとても心あたたかな時間。

もちろんそこにはご両親の覚悟があったからできたこと。
悲しい涙の時間でY君の人生の時間を包むのではなくて
あたたかな時間で彼を守っていこうって
覚悟を決めたからだろうなあ。

Y君のご両親は今の一瞬、一瞬を大事にしていった。
そしていろんなことに感謝して、いろんな喜びを感じていった。
「目の前にもうある事や物や人を大切にしていると、
自然と良い未来が向こうからくるのかもしれません。」
お母様のメールにはそう綴られていた。
手のひらの上にある幸せに気付ける人は
手のひらの上にもっともっと幸せが舞い込んでくるんだろうなあ。
幸せを引き寄せる力を持っているのだと
彼女の姿勢、発言から私はいつも気付かされる。

週末を越せますように……
そう願い続けて、迎えた今日のお誕生日。
ああ、なんて素晴らしいんだろう。

この前、病室を訪れた時、Y君に声をかけたんだ。
「Yちゃん、あなたは本当に素晴らしいよ!」って。
足をもぞもぞしていたから、気持ちは届いたかな。

Y君ご一家にたくさんの幸せとあたたかな時間が
これからも積み重なっていきますように。

人は変わる。
変われる人は強い。本当に強い。
医師からの説明で凍りつきそうな心のままで
ご両親がもしも、とどまっていたら
きっと今のY君の時間はないだろう。

Y君、あなたのママは
あなたがこれまで歩いてきた道にお花がたくさん咲きますように…
そういう思いであなたとお別れになるかもしれない時間をスタートしたんだよ。
でも、今は看取りの時間なんかじゃないね。
あなたのとても大切な人生の時間。
看取りなんていう形容詞はちっとも似つかわしくない。
あなたの人生にはお花が咲くどころか、
世界中のいろんなところから祝福してくれる神様や天使が集まって
あなたを支える不思議な力があなたを包んでいるようだね。

Y君、お誕生日おめでとう。
本当に嬉しい。
あなたの命はキラキラしている。
他人はこれを奇跡と呼ぶのか?
いや、世間一般では「奇跡のようだね」と言うのかも。
でも奇跡なんかじゃなくて、現実。
じっとしていたらたまたま、夢のようなラッキーが起こったのではなくて
Y君とご両親とお兄ちゃんがみんなで一緒に手にしている現実。

高血圧に関係あるレニンという酵素の遺伝子の解読に成功し、
イネの全遺伝子暗号解読も行われた村上和雄先生は
この世界は科学だけでは解明のつかない
「サムシング グレート」によって司られていると説かれている。
そして人間の遺伝子はスイッチがONになっているものと
OFFになっているものがあって
自分の気持ちや行動によってその働きをスイッチONにできるのだと。
Y君のご家族の関わりはきっと悪くなる方向へ進むスイッチをOFFにして
良くなる方向へ進むために必要な遺伝子のスイッチをONにしたのだと思う。
そう考えるとやっぱり奇跡なんかじゃない。
人間の身体の本来有るべき望ましい姿、
真理に立ち返るためのサポートを
ご家族はやっていたことになると私は思う。
Y君の生きる力、それが神々しく見えるのは
そのせいかもしれない。

小さなこどもの生命力は、本当に深い教えに富んでいる。

2017年12月21日

キラキラしたエネルギーに包まれている女性

とても大きな手術を経て、
時には気持ちがへこみそうなこともあった彼女。
頑張ることに疲れてしまったこともある彼女。
でも様々な試練を乗り越えて
彼女は今、元気になっている。
自分の夢に向かって今は1日1日頑張っている。
そのはじけるような彼女の笑顔を見ながら
脳裏にはいくつかの場面が思い出され、
とてもジーンとしてしまった。

彼女は本当にキラキラして、
神々しいほどに生きるエネルギーに満ち溢れていた。
これまであんなに苦労した彼女。
思春期の女の子にとってそれはたまらなく大きな試練だったと思う。
だから、どうかもっともっと幸せになってほしい。

そして自分の夢を1つずつ叶えてほしいなあ。

赤ちゃんの頃から大きな病気を抱えて生きているこどもたち
決して悲観しないでほしい。
いつかはあなたも、あんなに素敵なレディになるほどの成長を遂げるのだから。
こどもの内に秘めているエネルギーって
本当に素晴らしいなあ。

2017年12月20日

もしも逆風があったとしても

お子さんの治療、
もうこれ以上何か新しい選択肢を選ぶことは
とても厳しいと言われた時、
不確実な未来よりも今確かに目の前にある現実の幸せを
追求することはごく自然な選択だと思うし、
とても大事なことだと思う。
でもそれじゃだめだと思う人もいるんだなあ。
現実から逃げた、と思うのだろうか?

確実な幸せを積み重ねていくことは
実は確かな未来を引き寄せていくことにつながると思うのだけど。
何を選択するか。それはそのこどもと親の自由。
どういう選択をしても
その子にとって一番の幸せを願って選択したことは
他人がどう思おうと一番の正解だと思うのだけどね。

その他大勢の人が選ばない方法を選ぶ時、
必ず逆風はつきものなのかもしれない。
でも、その逆風は今の幸せを積み重ねていくことによって
いつしか逆風の存在さえも感じることもないように
変わっていく。

あなたとお子さんが心惑わされずに
自分の選択を正解にしていけますように……。

私もかつて自分の治療でそういう経験をしたことがあるから。
そして5年経った今、その選択が本当に正しかったと言えたから。
だから逆風に惑わされないでほしいと切に思う。
あなたが悩み抜いて出した答えなのだから。

あるお母様のお話を伺ってそのように思いました。

あのお子さんとご家族にもっともっと幸せな時間が増えますように。

2017年12月16日

信じる力が生み出したもの ―辛さを乗り越える力を身につけた母

とても大きな手術を経てICUからようやく一般病棟へ移って
ほっとしたのもつかの間、今度は別の手術が必要になったり
コードブルーの館内放送がかかって
山あり谷あり、はらはらする日が続いたけれども
それでも、こどもの生きる力はすごい。
すっきり晴れた青空の良いお天気のもと、
おうちで家族水入らずの生活をはじめることができて良かったね!

こうして嬉しい退院の日を迎えられたのは
信じる力があったから。
お母様が我が子の生きる力を信じていたから。
そして、母自身の力も信じて頑張ったから。
お母様からのお手紙に綴られていた言葉。

母自身の力って何なのか?
それはどんなに我が子が苦境になっても、
そこから逃げないで、ママはあなたと一緒に頑張るわよ、っていう
辛ささえも手放さない力のこと、なのだと思う。
心の中は大雨なのに、ぐっとこらえて
心が壊れそうになりながらも
何とか頑張ってきた彼女。
その彼女がこらえきれずにポロリとこぼした涙は
本当に切なかったね。
でも、でも、彼女は辛さを手放さない力を
いつのまにか難局を乗り越えていく力へと変えていったのです。

お母様、最初にお目にかかった時よりも、
何十倍もしなやかに強くなっていました。

あなたがあんなにニコニコしてご飯を食べている姿
あの時のお母様には想像すらできなかっただろうけれど
辛かった日々は、いつか懐かしく思い返す日々へと変わったね。

これからは後ろは振り返らないで前を見る、っておっしゃった
お母様の笑顔がすごくすごく輝いていました。

そして我が子の看病を通して様々に知った経験を
これから同じような立場のこどもやご家族のために
何か還元していきたいと思うようになったのだそうです。
彼女とお子さんのお話は
絶望の縁すれすれに立っているご家族にとって
きっと希望の光になると思う。
信じるって大事だなあと。

信じたら、それだけで良くなるのか?
それじゃあ、治療なんていらないじゃないか?
そういう意地悪な見方をされるかもしれない。
でも、でも。
考えてみてください。
信じることによりその人自身の行動が変わってくる。
お子さんにかける言葉が変わってくる。
人が作り出す雰囲気、空気感が変わってくる。
それは医療の力でどうにかできる範囲を超えたところ。
そしてその雰囲気、空気感の中でお子さんが過ごすということ。
つまり信じるということは
医療の良い力をサポートしたり、加速させるために必要で
何よりお子さん本人にとって居心地の良い空気感の漂う病室を
作ってあげるということ。

入院中、自由に外出ができないこどもにとって
何となく気まずい病室の雰囲気の中でずっと寝起きするのか?
それとも、明るいトーンの中で過ごすのか?
もしもあなたがそのこどもと同じ立場だったら、
どちらを選ぶ?

信じるってそういうこと。
昨日よりは今日、今日よりは明日、
ちょっとずつ良くなっていくことを信じること。
そして昨日よりは今日、今日よりは明日
もしもちょっとずつ悪くなっても
きっと何日か先にはトータルで見たら
良くなっていくって信じること。

こどもの生きる力はすごい。
小さな小さな身体だけど、そこに秘めているこどもの生きる力は
大人の余計な邪念を払いのけてくれるほど。
それをあなたの小さな背中は教えてくれた。

ようやく待ちに待ったおうち。
パパ、ママと一緒にあなたがすくすく大きくなりますように。
これまで辛かった日が健康なこどもよりも何十倍もあったから
だからこそあなたには、これから幸せが何十倍もありますように。

2017年12月13日

間接的な支援が誰かを幸せにするということ

親御さんのどちらかが働きに出て、
もう一方が家にいる(専業主夫・主婦)の場合、
お子さんと関わる時間が長いのは、
家にいる方の親であることは自然の成り行き。
働きに出ている方の親がどんなにお世話したくても
お子さんと接する時間が少ないのは仕方ないですね。
とは言え、ジレンマを抱えてしまう。
どうしたらいいんだろうという方も多いことでしょう。

先日、あるお父様のお話を伺って「そうか!」と思うことがありました。
その方曰く、妻は自分よりも圧倒的に長い時間、子の世話をする、
だから自分は妻がどれだけハッピーに過ごせるかをサポートする。
それによって妻はハッピーな気持ちで子の世話をすることができる。
つまり妻をサポートすることが、
実はこどもをしっかりサポートすることになるのだと。

別に気負った感じもなく、
自分にとってごく自然な当たり前のこととして話していたお父様。
そのお話を伺いながら、何だかすごく心があったかくなりました。
限られた環境、条件の中で自分たちが幸せを作っていく、
そういう力強さを感じました。
男性も育児休暇がとれる職場なら、
父親が十分子育てに関わる時間もとれるでしょう。
でも現実的にそう恵まれた環境の人ばかりではない。
たとえば少人数の自営業や、フリーランスの人、
自分が休めば仕事を代わってくれる人がいないという時、
休めばそれだけ仕事は滞り、収入も滞るわけですから。
ですから上記のお父様の考えは、すごく理にかなっていると思いました。

私が30代の頃、某外資系企業で10年ほど会社員をしていた時期
そこでノルウェー出張の際、現地スタッフ(男性)に
こどもが生まれたという話題で和気あいあいと話をしていた時
彼は育児休暇をとる、と話していたのでびっくり。
ノルウェーではこども一人に対して取得できる育児休暇週数のうち、
その中でも父親がとらなくてはいけない週数があるから
男性が育児休暇を取るのは、至極当然の話だと言っていたのです。
そして「僕のこどもだしね。」「彼女も働いているし。」と
これまたさらりと。
同僚も「頑張れよー」みたいな感じで。

そしてデンマーク出張の際は朝の9時から会議が組まれていた時に
なかなか現地スタッフ(男性)が現われないので
どうしたのかなと思っていると
会議は始まって30分位経ってようやく顔を出したスタッフ。
別に焦っている様子もなく、悠然と「保育園にこどもを送ってきたから。」
周りの人も「当然でしょ」って感じで。
日本人の感覚だと、会議に遅れないように
早目に保育園に送るという発想だと思うけれども
それは国が違えば考え方も違う。
デンマークの朝と夕方、会社周辺の道路には
こどもを自転車に乗せた親が結構いました。
それも日本みたいに自転車の前、後ろに乗せる椅子タイプじゃないのです。
私がこどもの頃放映されていたTV番組「キカイダー」に登場する
サイドマシンみたいなタイプ。(今の若い世代は知らないかもしれない。。。)
バイクにリヤカーみたいなものが横付けしてあって
そこにこどもが座って居るのです。楽しそうに!
こどもにとっても乗っている最中の安定感はあるんだろうなあ。
走っているのは車道横の自転車道だから、
車道の波の中で右往左往というわけではないし。

話はちょっとそれてしまったけれども
自分が直接できない時に、間接的に関与して
結果的に物事がうまく回るようにする、
それは育児だけではないですね。きっと。
いろいろな場面に当てはまる考え方だと思います。
そう考えると、自分があるのも今直接的に関わる
誰かのおかげだけではなく、
目に見えていない間接的な誰かのおかげであること、
それをそのお父様の言葉が気付かせてくれた。

あのご家族、どうかもっともっと幸せになりますように!

2017年12月11日

長期入院するこどものきょうだいの成長

病気でなかなかおうちに帰れないお子さんにとって
面会に来てくれた兄弟姉妹と病室で過ごす時間は
かけがえのない時間ですね。

でもそれは普段おうちで生活している
きょうだいたちにとっても、同じこと。
熱心に看病する親御さんの背中を見て
時には自分だけ仲間外れになったような
そんな気がするかもしれないけど
時々病室に来れると、入院しているきょうだいの現実を
こどもなりに知ることができるから。
そして、病室で交わすささいなやりとりが
いつかかけがえのない思い出になっていくから。
いろいろな場面でこどもの心はたくさんのことを吸収していく。

あるお母様のお話から、強くそのように思いました。

お兄ちゃんの姿が成長して見えたのは
背が伸びただけじゃない。
心も随分成長しているからだよね。

今週もあのお子さんとご家族にハッピーなことがたくさん起こりますように!

2017年12月06日

あとは登るだけ

今迄お子さんがいろいろな治療にトライしてきて、
それがその時の最善の選択であったにもかかわらず
あまり思わしくない状況だった場合
これからどうしよう…と希望を見いだせない時もあるかも。
どん底のような気分になるかもしれません。
でもあるお母様はこんな風に考えるそうです。

「あとは良くなるしかないから。」
「あとは登るだけ。」

そうかあ。
シンプルだけど、すごくずしんとくる言葉。

「良くなっていくための環境づくりを整えるのが親の役割」と思うお母様。
それはお子さんが治っていくぞと強い力を秘めているって信じているから。

そしてあるがままの姿を受け容れると気持ちが楽になる、って教えてくれました。
ご自身のこれまでの苦しい経験の中から見出された言葉。
そうだなあ。そうできないから、そのギャップに人は苦しむ。



これから始まる新しい治療、きっとうまくいく!
そして元気になったらお兄ちゃんと一緒に海に遊びに行こうね。
ママはあなたの元気になる姿を強く心に思い描いて、ママも頑張っているよ!
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