2014年05月29日

明治大正の高い建築工芸技術を再認識「小岩井農場 本部事務所と四階倉庫」

今日は「ガイド付きバスツアー小岩井農場めぐり」の中で
「過去を尊重する」場所として印象深かった小岩井農場の本部事務所と
四階建て倉庫のご紹介です。

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本部事務所は何と明治36(1903)年の建物。
木造2階建鉄板葺の建物は現在、登録有形文化財になっていますが、
いまだ現役の施設として使用されています。
バスが建物の裏側を通った時、ハンギングの美しい鉢植えのお花と共に
「従業員通用口」の札が掲げられていました。
建物の一番上に見えるのは望楼(写真1)で、小岩井農場に異変がないか、
全体を見渡すための物見櫓的な意味でつけられたとのこと。
訪れた時、建物の周りが林に囲まれているので、
この高さの望楼で役に立つのだろうかと思ったところ、
開墾当時は火山灰のせいで酸性度の強いこの土地は、
木がなかったとのこと。
ということは緑の木陰は、すべてこれまで長い年月をかけて植樹され、
育ててこられた木の成長の証しですね。
車窓見学でバスが通りぬけてしまったので、林の様子をゆっくり
写真にとれなかったのですけど、辛うじて写真2でその雰囲気が
少しは伝わると良いのですけど…。
確かに視界を遮るような高さのものがなければ、
この望楼は十分役に立ったのだろうと思います。
建物の窓ガラスが少し表面がぼこぼこしていているのは、
当時の古いガラスがそのまま使われているからとのこと。
その凹凸の具合がとても味わい深いですね。
厳寒の地で今も窓として役割を果たすその力には、
当時のガラス職人の腕の確かさが伝わってくるようです。

そして木造四階建の四階倉庫(写真3)は大正5(1916)年建設。
こちらも登録有形文化財。
そして今も倉庫として使われているのだそうです。
内部にはエレベーターが設置されています。
大正時代にエレベーターを有する倉庫が作られるとは、本当に驚きです。

良いものはきちんと手入れをすれば、何年経っても、その力を発揮すること、
とても伝わってきますね。
そして明治、大正時代の建築、工芸の技術の確かさも。
「過去の尊重」がよく表れた場所だと思います。