(MOULIN ROUGE, LA GOULUE)を制作した
19世紀のフランスの画家アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックは
36年の生涯の中で数多くの作品を残していますが、
彼は濃化異骨症という病気を患っていました。
それは彼の死後60年以上経って医学界に登場した病名であり
彼が生きていた時には病名もなければ
適切な治療も、症状悪化の予防策も確立されていなかったのです。
ロートレックは名家の貴族の子であり
親族からも「プチ・ビジュー(かわいい宝石)」と呼ばれ
多くの人に愛されて育ちましたが
いろいろな記録を当たってみると
乳児期から親は随分心労が重なる日々であったことが
伝わってきます。
ロートレックの人生は10代の2度にわたる骨折や、
小柄であること、晩年のアルコール依存を
採り上げられることが多いかと思いますが、
今回は出生後から青年期にかけて
病気が彼の人生に及ぼした影響について、
3つに分けて考えて行こうと思います。
本日は第1回目、幼少期から学童期にかけたロートレックのご紹介です。
如何ともし難い治療過程の真っ只中で、
逆境に負けない強さを築き上げていくためには
どのような過程があったのか。
もちろんそれは後世の私たちから見た結果論であり、
当時、本人と家族にとっては「これがどう良いのか」と
考え抜いた上での行動ではなかったかもしれません。
努力しても報われない状況に翻弄されながらも
ロートレックは病気に屈しない明るい大きな心の度量を
持ち合わせた少年として育ちました。
その事実に対し感服せずにはいられません。
詳しくはこちらに書きました。
Lana-Peaceエッセイ
病気と一緒に生きていくこと
「逆境の中で伸びやかに成長していくには
濃化異骨症と共に生きたアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック」
http://www.lana-peace.com/1/1-1-115.html
http://www.lana-peace.com
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