2021年04月17日

「親は何もできない」のは本当か? ――絶望から抜け出した親

我が子の病気が告げられたある親御さんの心の中に
広がり渡った感情は絶望ばかりだったのでした。

これからのことを考えると莫大な不安が押し寄せて
我が身が削がれるような苦しさを感じていた時間、
それは第三者が容易に推し量ることなどできないものでした。
その中で親御さんは
「そもそも不安が生まれる根源は何だろうか?」
「自分は何に対してそんなに脅えているのだろうか?」
と辿っていかれたのでした。

我が子が難病と診断された時
何もわからず、今後の見通しも立たず途方に暮れることは
ごく自然な心の在り様なのだと思います。
そして自分のことを親として無力に思い、
自分にネガティブな感情を向けてしまう。

自分の不安の元を辿る、
それは決して容易なことではありません。
なぜなら自分の避けたい感情や事実を明らかにしていくことだから。
それをやってみよう、と取り組む自体、素晴らしいことだと思います。
やがて親御さんは自分にもできることがある、と
みつけていかれたのでした。
そしてあれほど絶望を感じていた心の中に
小さな幸せや希望が舞い込むようになってきました。
自分を変える強さを持つってすごいことだなあと思いました。


人は「何もできない」「もう手立てがない」
そう感じる時に不安が一層押し寄せます。
でもその中で「何も」ではなく
1つでも、2つでもできる「何か」を見つけると
少しずつ道が開けていきます。
「私は何もできない」と思う時は
「でも・・・」と自分に問いかけてほしいです。
そもそもできないと自分が思考を向けた領域や対象が適切だったのか?

こどもという存在は病気だけで構成されているわけではありません。
「〇〇(病名)の〇〇くん」ではなく
「小学校〇年生の〇〇くん」
「塗り絵とブロックが好きな〇〇くん」
「物真似をして人を笑わせるのが得意な〇〇くん」
〇〇くんを形作る様々なものに対して
親はいろいろな方法で支援をすることができるように思います。
病気はその子にとっての一部にすぎない。
改めてそう思いました。