お子さんに診断された時
医師の説明が親の頭には
なかなか収まらない時があります。
平易な言葉で話せばわかる?
図で示せばわかる?
どんなに工夫を施して
何度数を重ねても、
それでもうまく伝わらない。
親の気持ちの中に
その治療に対する理解や賛同が
生まれにくい時があります。
親側の理解力が足りない?
いえ、そうではありません。
親自身が強い衝撃を受けて
とても事実を直視できないような時、
そういう自分の気持ちを
周りから理解を示してもらえない時
その孤独感は日を追うごとに高まって
新しい病状の説明、治療の説明を
聞いて理解するような余裕など
なくなってしまうのです。
医師が何度も工夫を施して説明しても
それでも親が理解を深めていないような時
それは親の気持ちが危機的状況に陥っていないか
そこにまず目を向けるべきではないか。
親だからといって
強靭な精神力と明晰な理解力で
どんな困難にも立ち向かえる、
そういうわけにはいかないのです。
親だって人間なのですもの。
親、という前に
一人の人間としてその方に眼差しを向ける。
そこで初めて見えてくるものが出てくる。
理解力を求める前に、
まずはそこに心を寄せてみる。
辛さや苦しさを他者から認められた時、
人は心の奥底にある強さを少しずつ発揮することができ始めると
最近そのように強く思います。
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