松島まで足を延ばして東松島市の里浜貝塚に行ってきました。
海に面して、緑の丘に人々が暮らしを営んでいた場所。
その貝塚そばに奥松島縄文村歴史資料館があり
土器に埋葬された3000年前の赤ちゃんの人骨がありました。
ベンガラと鹿角製垂飾品と共に埋葬されていた
10カ月の胎児と考えられているこちらのお骨。
赤ちゃんを守り続けていた土器の外壁面は
とてもシンプルな縄文だったけれども
それはまるで毛糸で一目一目心を込めて編んだ
おくるみのようでした。
こうした素朴な文様は時に思わずホロリとさせられます。
この世の命は短かったけれども
長く、大事にずっと守られてきた。
親の悲しみと慈しみが伝わってくるような土器でした。
詳しくはこちらに書きました。
Lana-Peaceエッセイ
アート・歴史から考える死生観とグリーフケア
鹿角製垂飾品と共に眠った3000年前の赤ちゃん
(宮城県東松島市・里浜貝塚)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-090.html
http://www.lana-peace.com/2/index.html
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