入江貝塚・高砂貝塚に行ってきたのですが
こちらの展示物、すごく心打たれるものがたくさんありました。
これらについてもっと知りたいと思ってたどりついたのが
札幌医大解剖学第二講座が出されている『高砂貝塚』。
こちら国会図書館で調べてもなかったけれど
都内では首都大学東京と東京大学農学生命科学図書館
にあるとわかりました。
でも残念ながら首都大学図書館は都民は本館は利用できても
人文社会学部図書室の利用はできないと知り、アウト。
そして東京大学農学生命科学図書館は一般利用でもOKと知り
早速出かけてみたところ、あるべき書棚にない。
その周辺、ありそうな書棚を散々探したけれどない。
そしてカウンターの職員さんにお尋ねしたら
ご親切にも一緒に暫く探してくれたのだけれど、
やっぱりない。
途方に暮れてしまったけれど
都内の古本屋さんで扱っていることを知り、
ようやく手に入れることが出来たのでした。
三橋公平教授退職記念号の分厚い立派な本だったのですが
実に素晴らしい本(※)でした。
※三橋公平ほか(1987)
『高砂貝塚 噴火湾沿岸貝塚遺跡調査報告2三橋公平教授退職記念号 』
札幌医科大学解剖学第二講座
そして読み進めていくうちに
入江・高砂貝塚館に展示されていたものが
奥深い背景を持つものだと知り、
「これを読んでから見たかったなー」と
しみじみ思うこと多々あり。
いろいろ調べていたので
2ヵ月以上、時間がかかってしまいましたが
その中から今日はG25号墳墓のお話を取り上げたいと思います。
縄文時代晩期の土坑墓から見つかった
1歳のこどもはお顔にホタテガイが被せられていたのでした。
そして30個の安山岩礫も見つかったのでした。
報告書の出土記録を読むと、もちろん淡々と事実が記されているけれど
親やきょうだいたちの愛情が感じられる埋葬でした。
詳しくはこちらに書きました。
Lana-Peaceエッセイ
アート・歴史から考える死生観とグリーフケア
「1歳のこどもを守り続けたホタテガイ」
(北海道虻田郡洞爺湖町)
http://www.lana-peace.com/2/2-4-085.html
http://www.lana-peace.com/2/index.html
【こどもに先立たれた家族のために 歴史から考える生と死の最新記事】
- 18名の子に先立たれた鳥取西館新田藩第五..
- 早産で逝った赤ちゃんの長き命(青森県上北..
- 死者を思う気持ちとホタテ貝(青森県上北郡..
- 母の子宮に抱かれて永眠した子(宮城県東松..
- 「死後も人々から愛され、幸せを願われた人..
- 石に癒しの力を期待した親心(宮城県東松島..
- あたたかい寝床に込められた亡き子への思い..
- 二十代で三度の死別を経験した父の軌跡 ―..
- 仙台藩五代藩主伊達吉村の寄進した鳥居と扁..
- 早世したこどもたちの命をいつまでも慈しむ..
- こどもを守り続けた松菊里式甕棺・管玉(韓..
- 鹿角製垂飾品と共に眠った3000年前の赤..
- 古作貝塚 貝輪・貝輪入り蓋付土器(千葉県..
- 生と死と再生への思いが滲み溢れる遺物たち..
- 出産時の悲しみを癒す石(北海道虻田郡洞爺..
- 9歳のこどもが胸に抱いた石
- 4歳のこどもを守り続けた2つの土器と30..
- 翡翠と漆に込められた死者への思い(北海道..
- 歩き出そうとする土偶 ―北海道函館市 著..
- 函館市 臼尻B遺跡 大人の足元に寄り添う..