2018年03月03日

1個ずつですね

お子さんの誕生の喜びと無事出産を終えた安堵もつかの間
医師から、あなたのお子さんは数度にわたる手術が必要な病気だ
と聞かされた時…親御さんの頭の中は大混乱。
心配、不安、困惑、いろいろな感情が入り混じった状態。
そして初めての育児、これからどうしよう…。

先日お目にかかったお母様も最初はそうだったけれど
でもご主人と一緒に頑張ってきたんですって。
医師から聞かされる目の前のこと1つずつ、
とりあえずまずはこれを乗り越えよう、って。
そして次にまた何か聞かされたら
その時もまた「これを乗り越えよう」って。
日々、その繰り返し。

「今だから言えるのかもしれないですけど…。」
そんな風に謙遜されますが
もう素晴らしく、本当に素晴らしい女性でした。
やわらかで、穏やかで、
彼女の醸し出す雰囲気は部屋の空間をいつの間にか
平和なムードに変えていきます。
過去にそんな大変なことがあったなんて
何も聞かされなければ、とてもとても想像すらできない。

いくつもの試練、ご主人と一緒に支え合って乗り越えてきたからこそ
今の彼女ができ上がってきたのだと思う。

強くて、しっかりもので、
でもたおやかで。

「1個ずつですね。」
彼女はそうおっしゃっていた。

何と素晴らしい人だろうか。
私よりも20歳以上若い人。
私は20年も前にこんなに人格形成されていただろうか?

いつの時代になっても
「今時の若い人は…」と若い世代のことを軽視したり揶揄する人はいる。
でも今時の若い世代の中に、珠玉のような人がいる。

そんな若い人を前にすると
同じ頃の自分を振り返って
当時自分のことでいっぱいいっぱいで
いろいろな人を傷つけてきたかもしれない(きっとそうであろう)
自分のことを情けなく思ったりもする。

そして、こんな熟年の領域にさしかかって
若気の至りの頃の自分を振り返らせてくれる若い母親から
多くのことを学ぶ日々。


彼女のやさしい笑顔は本当にまぶしかったなあ。