2018年02月22日

2通りの「仕方ない」

お子さんが長く病気で入院していると
お子さんが不機嫌な様子でずっと過ごすことがあります。
こどもにとっての不機嫌は単に感情を表すだけでなくて
身体の不調を知らせてくれる大事なサインではあるけれど
病状がある程度安定している時に不機嫌が続くと
どう考えていいのかわからなくなってしまいますね。

体調が悪化していることをお知らせしているのではないなら、なぜ?
つまらないから? おうちに帰れないから? 思い通りにならないから?
「仕方ない……」そういう言葉で迷いを片付けてしまうこともあるかもしれません。
言葉で話してくれればある程度わかるけれども
まだ何も話してくれない時期は、親が察するにも限界があって……。

そんな時、親御さんにとってはお子さんと一緒に過ごす時間
とても苦しい思いかもしれません。
自分は成すすべがないような気がして。
でもあるお母様のお話を伺って、一歩違った踏み出しをしてみることも必要だなって
思うことがありました。
彼女は「仕方ない」ではすまさない。
何か理由があるはずだって思って。
でもそこで彼女が始めたのは、お子さんが単に不機嫌になるネガティブな要素の探索ではありません。
たとえ病気であっても、そのお子さんのペースで着実に
移り変わっていく成長発達の過程の現われ、一つなんじゃないかと彼女は考えた。

例えば病気の有無にかかわらず、こどもが通っていくイヤイヤ期。
「うちの子はずっと入院しているから仕方ないんです」じゃなくて
イヤイヤ期の訪れが、ちょうど入院時期に重なっているのなら
それは病気とは関係なく、どのこどもにも起こる通過点じゃないかって。
そしてイヤイヤ期のこどもに親がどうかかわっていくことが
こどもにとってのプラスになっていくかを考え始めたのです。
こどものために自分も勉強しようって。
お子さんがイヤイヤ期で、自分もイライラするんじゃなくて
じゃあ、自分も学んでいこうって思う姿勢。

彼女のその姿勢を知って、すごく心がジーンとしました。

「仕方ない」そう思う時、きっと2通りのトーンがある。
突き放すような、もう見放すような「仕方ないよ!」
もう1つは現状を「仕方ないよなあ」と受け止めながらも
でも、何か改善できることがあるんじゃないか?って思う場合。
彼女は後者のパターン。

彼女は別に不機嫌であることが悪いとか
イヤイヤ期が悪いと否定しているのではありません。
こどもがあまりにも不機嫌なモードが長く続くよりは短い方が、
お子さん自身が心地良くすごせる時間が長くなるし
身体の治りにも影響が出てくる…そう彼女は思っているからだろうなあ。

こどもを理解しようとして、学ぼうとする母の姿。
きっと学ぼうと思う前よりは違ったお子さんの姿が
彼女の目には見えてくるのだろうなあ。

病気であっても、お子さんは成長している。
彼女の姿勢はそれを教えてくれる。