こちら磨崖仏が実に見事なことで有名ですが
脇堂の下は実は「大谷寺岩陰遺跡」。
昭和40年の脇堂防災工事のために撤去された時、
調査で分かったものですが
ここから出土した縄文時代の人骨には
左腕の麻痺があったと考えられる人、
右足の麻痺があった考えられる人
膝、肘の変形性関節症があった人、
いろいろな病気の痕跡が見つかっています。
中にはポリオの感染による後遺症ではないか?
と考えられるものもあるそうです。
縄文時代、予防注射もなければ感染症は広がりやすいし
そうであれば後遺症に悩む人も多かったのだろうなあ。
そうであれば後遺症を持つ人がお互いにお互いを支え合いながら生きていた、
そういうことはごく日常だったのかもしれない。
健康な人が病気の人をお世話する、といった見方ではなくて。
みんな病気でも、みんなでなんとか乗り切って暮らしていく
縄文時代の看護や介護、福祉、
実はすごいものなのかもしれない。
そして大谷寺を訪れた翌日、
宇都宮市内のバスの中で
実に心洗われるような気付きを与えられる場面に遭遇しました。
バスをとっても楽しみにしていた車椅子の少年と
いっしょに乗ってきた男性のお話。
両足が不自由でも日常をエンジョイするってどういうことか。
こどもはいつまでも赤ちゃんなのではなくて
やがて一人の大人として自立し成長していくことを踏まえると
どう関わっていくことが、こどもの可能性を伸ばすことにつながるのか…
あっというまの時間だったけれど
すごくすごく、後から考えさせられるきっかけとなりました。
縄文時代の宇都宮と現代の宇都宮
学びのきっかけを得られた場所です。
詳しくはこちらに書きました。
Lana-Peaceエッセイ
家族の気持ちが行き詰まった時
「縄文時代、手足が不自由な人を支えること 3. 栃木県」
http://www.lana-peace.com/1/1-2-066.html
http://www.lana-peace.com/index.html
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