2017年11月03日

「燕子花図屏風」酒井抱一 (出光美術館展示)

出光美術館(東京・丸の内)の「江戸の琳派芸術」より
印象的だったものをご紹介。
一隻の屏風にCの字のように燕子花が配置されて描かれているのですが、
屏風中央に、すっと天に向かって伸びた燕子花の葉の先に
トンボが止まっていました。

黒で描かれたトンボ。
孤高のトンボ。
シンプルな形状だけど、それがとても美しい。
燕子花の花や葉の曲線・直線とトンボの形状がとてもマッチしていて
そこだけ時間が静止したかのようです。
燕子花の中のトンボをずっと見ていたら、
何だか異次元に引き込まれそうな、そんな気もするトンボです。

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燕子花図屏風
酒井抱一
二曲一隻
絹本着色
177.1x183.6cm
享和元年(1801)
出光美術館 所蔵
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posted by Lana-Peace at 10:21| アート / 歴史 絵画・彫刻・陶芸