2017年06月23日

鼠草子絵巻 第五巻

サントリー美術館(東京・赤坂)の
「神の宝の玉手箱」より
印象的だったものをご紹介。


「鼠草子絵巻」は、人間の女性と結婚した主人公の鼠の物語。
夫が鼠であることを知った妻は
夫を残して立ち去ってしまったのでした。
展示されていたのは、妻なき後、
途方に暮れる鼠主人公の様子が描かれていた場面。

右ひざを立てて座り、右手を額の前に持って行って
「まいったな…」と途方に暮れる様子。
鼠の悲哀が実にリアルに感じられる絵巻です。
黒の烏帽子に水色と白の着物、臙脂色の狩衣を
着ている鼠の権頭(ごんのかみ)。
手先や首の傾げ方とか、軽妙です。

絵巻のそのページはサントリー美術館の
ツイッターにも登場します。
https://pbs.twimg.com/media/DBhVa3cUIAAYbrJ.jpg:large

ウイットに富んで、
そして細かく丁寧に描かれた絵。
どなたが制作されたのだろう…?

気になる、気になる作品でした。

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鼠草子絵巻 第五巻
五巻のうち一巻
室町〜桃山時代 16世紀
サントリー美術館蔵
サントリー美術館(東京・赤坂)
「神の宝の玉手箱」出展品
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posted by Lana-Peace at 07:48| アート / 歴史 絵画・彫刻・陶芸