2017年03月06日

「東都名所 新吉原衣紋阪秋月」歌川広重  (太田記念美術館展示)

太田記念美術館(東京・渋谷)の
「江戸の絶景〜雪月花」より
印象的だったものをご紹介。

満月に左右反転したくの字を
描くような鳥たちの群れが重なります。
群れの中で一番下の鳥は
画面下に配置された木の垂れた枝に向かっています。
そして木の根元には、一人月を見上げる男性。
下を見ればたくさんの家々の連なる屋根。

いつもいる世界に閉塞感を感じていても
見上げてみれば視点を変えれば、
こんなにも違う世界が
広がっているのだと
諭すかのような美しい版画です。

実物を見るのが良いけれど
でもそれはちょっと無理という方は
アメリカ ボストン美術館のウェブサイトで
こちらの浮世絵、見ることができます
http://www.mfa.org/collections/object/autumn-moon-at-emonzaka-in-the-new-yoshiwara-shin-yoshiwara-emonzaka-sh%C3%BBgetsu-from-the-series-famous-views-of-the-eastern-capital-t%C3%B4to-meisho-234733

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東都名所 新吉原衣紋阪秋月
歌川広重
1枚
天保中期(1834-38頃)
太田記念美術館蔵
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posted by Lana-Peace at 07:22| アート / 歴史 絵画・彫刻・陶芸