2016年10月31日

地元から離れて、自分の心の変化に戸惑う親御さんへ

お子さんの治療のために、病院を変わることになり
ご家族のいらっしゃる地元から離れる時
親御さんの頭の中は、お子さんのことでいっぱいと思います。

でも、看病や付添で、同じように地元を離れて
新しい土地にこられた親御さんの心の中にも
実は、とても大きな変化が起こっています。

今まで自宅では、配偶者や舅・姑、
お子さんのごきょうだい、職場の人など
いろいろな立場の人の目もあって
いつもしっかり者であることを求められていたことでしょう。
あるいは、そう、しなきゃと思って
そのように振る舞っていた方は
地元から離れると、本来の自分の心の奥底に
押し込めていた感情が、いくつもいくつも
思わぬタイミングで浮き上がってくることがあります。

不安、心配、言葉にはなかなかできないような感情……
もしかしたら、自分自身、そんなこと思ってたのかな、って
気付いていなかったことも多々あるでしょう。

そういう自分の変化に直面すると、
親御さんは、とても自分自身に戸惑います。

普段できることもできなくなったり
何か必要以上に自信を失ったり……
自分のことを「こんなのじゃだめだ」って叱咤したり。

でもいろいろな感情が浮上するのは、
何も決しておかしなことではないのです。

自分が今まで頑張っていたからこそ
隠していた感情。
それを規制するものから解き放たれて浮上し、
それに振り回されてしまっている、ということ。

そうした感情は、
すっかり全部浮かび上がらせた方が良いと思います。

そうすると、あとは、思っている以上に
心の中がすっきりして、活力が湧いてきます。

人はとても、脆く、傷つきやすく、弱い存在であるけれども
それと同時に、それらを越えていくしなやかな強さも秘めています。


先日お目にかかったお母様との出会いで
そのように思いました。


お子さんの治療、きっとうまくいく!
あなたがあんなに今まで頑張ってきたのだもの。
その思いはいろんな形で、あるいは形を変えて
お子さんの元へ、良い知らせとなって表れてきます。
きっと!!