2016年10月14日

「日出五猿図」鈴木其一  (サントリー美術館展示)

サントリー美術館(東京・六本木)の
「鈴木其一 江戸琳派の旗手」より
印象的だったものをご紹介。

木につかまる墨画の五匹のテナガザルは
その身体で円を成しています。
いつまでも手をつないだそのご縁は
途切れないよっていうかのように。
つぶらな瞳のテナガザルは
実にかわいい表情です。

円の中央にはとても淡い朱色の初日が
描かれています。
それはとても穏やかで、
大きな包容力があるような太陽。

「五猿」は「ご縁」ということで、
縁起の良い画題だったそうです。


解説板によると倉敷の塩田王 野ア武左衛門に仕えた
西井多吉(号 五猿)が蒐集した可能性があるのだとか。


絵全体から出てくる空気感が、
実にいいなあって思える日出五猿図です。


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日出五猿図
鈴木其一
一幅
弘化5(1848)年
野ア家塩業歴史館所蔵
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posted by Lana-Peace at 12:08| アート / 歴史 絵画・彫刻・陶芸