2016年10月10日

「朝顔図屏風」鈴木其一 (サントリー美術館展示)

サントリー美術館(東京・六本木)の
「鈴木其一 江戸琳派の旗手」より
印象的だったものをご紹介。

以前、根津美術館で見た尾形光琳の燕子花図も
とても大きくて迫力がありましたが
それ以上に鈴木其一の朝顔図屏風も大きな屏風。

根津美術館、メトロポリタン美術館の
それぞれのHP掲載の寸法を見てみると
朝顔図屏風の方が縦も横も
二十数センチほど大きいようなので
なるほどなーと思いました。

朝顔のつぼみや、開花した花
葉、蔓、その先端、
それぞれが活き活きしています。

10年ほど前、京都造形芸術大学通信教育部の
日本美術史のスクーリングで
須賀みほ先生が授業でおっしゃっていたことを
思い出してしまいました。
屏風はいろんな角度で見ると
その奥行き感も、当った光の具合でも
随分印象が変わるという話。
だからいろんな視点からみなくちゃ、
その良さが伝わってこないという話。
今回も、あっちこっち移動してみました。
そうすると朝顔図屏風、
屏風に近いところから斜めで見ると
異空間に通じて開けているような
そんな感じがいたします。

遠くで見ても美しいのですが
近寄ってみると、一輪一輪とても丁寧に
描きこまれているのがわかります。
たくさんの花々で重そうな蔓が
それでもまだ上を向いて、
小さな緑の葉っぱをつけて
天に向かって伸びていく姿は
濃紺のお花と同じくらい、美しかったです。

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朝顔図屏風
鈴木其一
六曲一双
江戸時代後期
メトロポリタン美術館所蔵
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posted by Lana-Peace at 11:58| アート / 歴史 絵画・彫刻・陶芸