2014年08月03日

水族館と対機説法

先日訪れた新江ノ島水族館ですが、
水生動物への愛が随所に溢れるといった感じを受けました。
「この生物を皆さんに知ってほしい」
そんな思いが伝わってくるような展示やショーなのです。
それは「こういう命が地球上にはあるということを、知ってほしい」
という感じかもしれません。
どこも展示の際にはよく学術的な説明がかかれていますが
たとえば「クラゲファンタジーホール」では特にクラゲを1つの人格
(人格というよりもこういう時はクラゲ格なのか?)ある命としてみつめて、
解説文が書かれているように感じました。
タコクラゲの場合、「タコみたいに早く動けないけど、
でも太陽の下でぷかぷか浮いているのは得意だよ」とか。
向けられたまなざしが、何だかあたたかいのです。
早く泳げるからいい のではなくって、その生物の持つ特徴をとらえているのです。

自然の生き物を展示することには賛否両論あるでしょうが
それが単に見世物小屋的な要素で営利的に運営されるのではなくて
そこに愛があって「命」を伝える手段であるのならば、良いのではないかと思います。
そしてそうした行為すべてが丸ごと「アート」と言えるのでは…。

仏教の中に「対機説法」という言葉があります。
「教えを聞く人(機)の能力・素質にふさわしく法を説くこと。」
 引用文献:中村元ほか編(2002)『岩波仏教辞典 第二版』p. 655

いろんな命があって、その存在をしっかりと心に留めること。
それを言葉で伝えたとしても、ちっとも伝わらないだろうけれど、
小さなこどものうちからこういう場所で自分以外の「命」を感じることは
必ず心の中に、何かを感じとるはず。
それは潜在意識として深く入り込んで、普段は表に出ないかもしれないけど。
でもそのこどもは、そのこどもなりにわかっているのです。きっと。

水族館や動物園、植物園はそうした対機説法の場のような気がいたします。

でもやっぱり「わぁ」と思ったり、「へぇ」と思ったり、楽しいけどね!!
posted by Lana-Peace at 17:18| アート / 歴史 博物館情報