2014年07月07日

東京国立博物館特別展「台北 國立故宮博物院−神品至宝−」

東京国立博物館で行われている
特別展「台北 國立故宮博物院−神品至宝−」 に行ってきました。
博物院からたくさん出品ありましたが
名宝「翠玉白菜」は今日までの期間限定展示だったので、
昨晩行ってきました。

印象深かった作品をご紹介いたします。

「翠玉白菜」清時代・18〜19世紀
ヒスイで作られた白菜ですけれど、その彫刻は本当に見事なものでした。
あれだけ細かく美しい造形を作り出すには、どれほど大変だったことでしょう。
白は純潔、虫(イナゴとキリギリス)は多産を表しているそうですが
キリギリスの足の立体感は、実に見事でした。
そして、あまり注目されないかもしれないけれど、
白菜の根本側の白色が、実に深い白で味わいある雰囲気がありました。
それが余計、緑の葉っぱの上に掘られた虫の造形を引き立たせるのかもしれません。
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191 澄泥虎符硯 清時代 1736-1795
ふたのついた硯なのですけれど、そのふたが先日訪れた和歌山城の入口にあった
伏虎像のようでした。伏虎像はこちら。
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ちなみに伏虎像のそばにあった解説板によると、和歌山城の建つ山が海上から見ると、
猛虎が伏している姿に似ているため、江戸時代には
和歌山城は虎伏山竹垣城と呼ばれていたとのこと。


231「人と熊」清時代・18〜19世紀
玉材に掘られた白は人間、黒は熊なのだそうです。
モンゴル風の服、力士風の服装の人だから力比べをしているという解説。
でも一緒に笑ってる。手に手をとって楽しくダンスをしているようにしか見えないのです。
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180 犠尊 戦国時代・前4〜前3世紀
181 犠尊 元〜明時代・13〜14世紀
解説板によるとこの作品は倣古(ほうこ)の例の一つであり、
古の形に倣って作品を作ることは、古代の伝統を復活させ、
中華の正統であることを示すためのものだそうです。
耳が立っている犬のような動物で、どちらも酒壺。
前4〜前3世紀の動物の口は軽く「あ」と「お」の間のような音を出すような形をし、
13〜14世紀の動物の口は軽く「い」と「う」の間のような音を出すような形。
それが会場入口1番目に飾ってあったのですけど、
まるで阿吽の狛犬のような感じを受けました。


10「玉珮」 新石器時代(紅山文化)・前4500〜前3000年
かぎつめと狐線で造形された玉器の用途は不明だそうですが、解説板によると、
たくさんのかぎつめは
「儀式で神や霊魂をひっかけて留めることを期待していたのかも」とのこと。
そうだとしたら、昔の人は実に大胆な発想ですね。

207「帝鑑図説」清時代・19世紀
皇帝教育のための教科書ですが、
その中で「沢及枯骨(たくきゅうここつ)のページが印象的でした。
周の文王は散乱していた枯骨を丁寧に埋葬して人々を憐れんだとのこと。
画面向かって左側に大きく四角に掘られた穴のなかに
ばらばらと骨が入れられているのを、
文王がお付きのものといっしょに見ている姿が描かれています。
王様は土地の視察をしていたのでしょうか。
名もなき人の命を悼む王様。
日本の政治家も、そんなふうであってほしいものです。

古き良きアートを通して、いろいろ触発されるものありますね。

特別展「台北 國立故宮博物院−神品至宝−」、
「翠玉白菜」の展示は終わってしまいましたが、
東京国立博物館平成館 特別展示室/本館 特別5室にて
2014年9月15日まで開催されています。

posted by Lana-Peace at 23:33| アート / 歴史 博物館情報