2019年05月12日

親が自分の心を守ること

お子さんが重い病気でしばらく入院が長引いている時、
今のことで精一杯でとても先のことなんて考えられない、
という親御さんがいらっしゃいます。
明るい未来が心の中でどうしても描けなくて
過去ばかり振り返って後悔して……
そして、そういう自分にも嫌気がさしてくる、という方も。

時間に追われる毎日を過ごしていると
お子さんの看病、面会、家に残してきた他の子のこと、家族のこと
家事のこと、仕事のこと、それを一生懸命にやっているにもかかわらず
自分は空回りしているような、何一つ成し遂げていないような
自分自身にそんなむなしい気持ちがこみ上げて来る方もいらっしゃいます。
特に入院中のお子さんに対する24時間付添を病院から求められる場合
自分の世界と外の世界が切り離されたように感じる方も……。

そういうモードにどっぷり浸かってしまった時は
一度、外の空気を吸いに行ってほしいです。
それはたった30分であったとしても。
いつもと違う環境の中に身を置くだけで
時間の流れや見えてくるもの、感じてくるものが新鮮になるから。

何か行動を起こす気力がない、そういう時は
外の風にあたって今の時期、目覚ましい成長の
新緑の枝葉を眺めてほしいなって思います。
きっと自分の内側を流れる気が変わっていくから。
冬の間すっかり葉が落ちて枯れ木のように見えていた木が
今では日々青々と若葉を茂らせていく様子、
それは成長のエネルギーの塊です。

親が自分の心を壊れないように守っていくことは
病気のお子さんを支えていく上で、
何よりも大切なことの1つなのだと思います。
先日お目にかかったお母様の涙が、それを教えてくれました。