2018年06月17日

希望を育てていった母

お子さんの病気がとても重くて
「うちの病院よりもっと大きいところに行きましょう」って
入院中の病院側から転院を勧められることもあります。
特に症状が急に悪化している時は
そう聞いただけでもう心臓はドキドキなのに
新しい病院にたどり着いたら
いろいろ検査を受けるうちに
「今後のこと考えて、もっと大きいところに行きましょう」って
もう一つ別の病院へ行くことになった、という場合もあります。
急な症状の展開、追いつかない心。
信頼を築きあげるにはあまりにも短すぎる時間。
そんな中で、親御さんはいろいろな選択を迫られることになります。
不安ばかりが募って、自分の選択がこれで良いのだろうかと
自信を持てなくなってしまいます。
あるお母様、まさに不安に押しつぶされそうだったけれども
新しい大きな治療に取り組むことを決断したことをきっかけに
心を切り替えていったそうです。
不安を希望に変えようと思ったのだそうです。
すごい底力のある方だなあ……そう思いました。

不安、それは決して悪いわけじゃない。
人間の自然な心の成り行き。
でも不安に駆られることによって
気持ちはどんどん二次的に悪い方向へと
引きずられてしまうことって多いのです。
それが自分を更に苦しめることになる。

そういう状態の中で。僅かでも希望を見出せるようになると
自分の気持ちが変わっていけます。
希望、そこに寄せる期待が
自分自身の視線、それは自分の周りを取り巻くあらゆるものへの
視線を変えてくれるのです。
そのお母様は「希望を育てていく」そうおっしゃっていました。


新しい治療きっとうまくいく。
不安で押しつぶされそうな苦しみの中から
希望を見出し、育てて行こうと決めたお母様。
人間が動物と違うところはそういうところなんだと思う。

動物だってもちろん
嬉しいとか、悲しいとかそういう感情はあるだろう。
怒った、そして悔しくなった、そういう同じ系列の発展的な感情もあるだろう。
でも一次的な感情から化学反応的な思考を起こして
全く別方向の新たな二次的な感情を作り出すこと。
それができるのが人間なのだと思う。
でも決してそれはたやすいことではない。
だけどそれができる人はどんな苦境も
しっかりと地に足をつけて乗り越えていけるんだと思う。

そんなママの存在はお子さんに
何にも代え難い心強さを与えてくれるのだと思う。

新しい治療、きっとうまくいく!
元気になろうね。