2017年11月04日

朱色の蔦の葉と旅立つこどもの魂  夏秋草図屏風草稿(酒井抱一 作)から考える

東京丸の内の出光美術館で開催れた「江戸の琳派芸術」に
酒井抱一の「夏秋草図屏風草稿」が出展されていました。
東京国立博物館所蔵の夏秋草図屏風の草稿となります。

二曲一双の左隻には薄が風にたなびき、弧を描き
その穂の先を伸ばしていくと、朱色の蔦の葉が。
薄の根元には蔦が絡まるように生えています。

しっかりと大地に生えていた蔦の葉が、緑から朱色に変わり、
やがて風に舞って空に飛んでいく…。
その様子は、亡くなるこどもの巣立つ魂のようでした。



詳しくはこちらに書きました。


Lana-Peaceエッセイ
アート・歴史から考えるグリーフケア
「夏秋草図屏風草稿 酒井抱一 作」
出光美術館蔵
http://www.lana-peace.com/2/2-4-042.html

「月次風俗図」鈴木其一 (出光美術館展示)

出光美術館(東京・丸の内)の「江戸の琳派芸術」より印象的だったものをご紹介。

元々六曲一双の屏風の上に12枚の風俗図が貼り付けられたものだそうです。
その中でも私は、鮎の絵がとても印象的でした。
五尾の鮎が泳いでいる姿。その水の流れは青、白、グレー、
画面の向かって左上から右下に向かって直線の斜めの縞で表現されています。
鮎の色合いと水の色合いがとても調和している
実に美しい品のある作品と思いました。
大人の浴衣の絵柄などにも良さそうな…。

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月次風俗図
鈴木其一
十二曲
紙本着色
43.7x41.9cm
江戸時代(19世紀)
所蔵記載なし
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posted by Lana-Peace at 11:13| アート / 歴史 絵画・彫刻・陶芸

「四季花鳥図屏風 」酒井抱一 (出光美術館展示)

出光美術館(東京・丸の内)の「江戸の琳派芸術」より印象的だったものをご紹介。

高さ21.2センチの小さな屏風なのですが
美がぎゅっと凝縮された感じです。
特に右隻の中央に描かれたあじさいがとても目を引きました。
あじさいの装飾花は白、淡い青青、濃い青で表現されていますが
絵の具の粒が盛り上がっていて、点、点となっていて
お花がとても活き活きとした感じです。
金地によく映えています。

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四季花鳥図屏風
酒井抱一
八曲一双
紙本金地着色
21.2x72cm
江戸時代(19世紀)
出光美術館 所蔵
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posted by Lana-Peace at 11:09| アート / 歴史 絵画・彫刻・陶芸

「十二ヵ月花鳥図貼付屏風」酒井抱一 (出光美術館展示)

出光美術館(東京・丸の内)の「江戸の琳派芸術」より印象的だったものをご紹介。

左隻第四扉はいくつも実のなっている柿の木の枝に
鳥がとまっている様子が描かれています。
画面中央には3羽の鳥、向かって右下に1羽の鳥。
愛らしい瞳です。
3羽の鳥は肩を寄せ合うように、おしゃべりしているかのようです。
黒い丸で塗られた鳥の目のまわりは白い点のような線で縁どられています。
メジロでしょうか。
ぐるりと塗りつぶされているのではなくて
ひと筆ずつ、描いているもの。
ネットに出ているいろんなメジロの写真を拡大してみると、
確かにメジロの目のまわりはそんな感じの白になっていました。

ほんわかした雰囲気の絵だけど、ある部分はとってもリアル。
それは伊藤若冲のようなリアルさではないけれど。
そうしたところが、何かとても引き締まった感じになるのかもしれない。
すごく生命感が宿ると言うか……。


メジロのおしゃべりは何だったのかな。

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十二ヵ月花鳥図貼付屏風
酒井抱一
六曲一双
絹本着色
140.7x51.6cm(各図)
江戸時代(19世紀)
出光美術館 所蔵
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posted by Lana-Peace at 10:59| アート / 歴史 絵画・彫刻・陶芸